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15日、浙江大学の科学者は、ろ紙と二酸化チタン薄膜により新たな「ナノペーパー」を開発した。同素材は多種類の科学分子と結合させることで、異なる特徴を持たせることが可能だ。写真は安徽省宣城市の製紙工場。
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2013年4月15日、光明日報によると、浙江大学の科学者は、ろ紙と二酸化チタン薄膜により新たな「ナノペーパー」を開発した。同素材は多種類の科学分子と結合させることで、異なる特徴を持たせることが可能だ。
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浙江大学化学系の黄建国(ホアン・ジエングオ)教授は、「先駆物質溶液を利用した再加水分解により、二酸化チタン薄膜をろ紙のナノファイバーにコーティングし、さらにその他の化学分子の溶液を用いてナノペーパーを湿らせることで、異なる用途の新素材を生成できる。肉眼で見た場合、ナノペーパーの外観は一般的なろ紙と同じだが、機能が大きく異なる。ろ紙は無数のセルロースによってできており、自然に形成された細密な構造は人の手によって作り出せるものではない。一方で二酸化チタンの再加水分解後に生まれるヒドロキシルラジカルは十分な化学活性を持ち、圧倒的多数の分子と結合することが可能。この2つの材料の特性により、ナノペーパーに異なる特徴を持たせることが可能だ」と説明した。
黄教授はこのほどナノペーパー繊維に「ナフチルアミン」と呼ばれる染料を付着させ、ナノペーパーを亜硝酸塩に反応し変色する試験紙に変化させた。黄教授は、「このナノペーパーは軽量で柔軟性が高く、色彩の濃淡が亜硝酸塩の濃度を示し、食品に含まれる亜硝酸塩の濃度を効果的に調べられる」と語った。同研究は今年2月、イギリス王立化学会の刊行物のウェブサイト上で掲載された。
黄教授は、「ナノペーパーは水に含まれる水銀イオン・フッ素イオンの含有量を検測でき、さらにはDNAの特定コードの検測にも用いることが可能だ。フルオロカーボンとナノペーパーを組み合わせた防菌ナノペーパーは、食品の鮮度維持や包装に用いられる。フルオロカーボンは油や水を吸収しないため、細菌がナノペーパー上に留まることもない」と述べた。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山)
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