トランプ政権こそ法治主義の最大の脅威=ジェフリー・サックス氏

配信日時:2019年5月22日(水) 22時15分
トランプ政権こそ法治主義の最大の脅威=ジェフリー・サックス氏
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 経済学者で、米コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は22日、中国メディアの取材に対して、ますます露骨になる米政府による中国最大の通信設備メーカー・ファーウェイに対する制限の動きについて、これは「中国経済の弱体化を目指した米による危険でエスカレートした行動」だとし、「私は、こ...
 経済学者で、米コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は22日、中国メディアの取材に対して、ますます露骨になる米政府による中国最大の通信設備メーカー・ファーウェイに対する制限の動きについて、これは「中国経済の弱体化を目指した米による危険でエスカレートした行動」だとし、「私は、こうした行動に歯止めがかかり逆転することを願っている」と述べました。

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<中国は敵ではない>

 ここのところ続いてきた中米貿易争議について、サックス氏は、「中国に制限を加えることは『災難』をもたらすものだということが証明されるだろう。中国は敵ではなく、教育、国際貿易、インフラ投資や技術の改革により、生活レベルの向上をはかろうとしている国だ。簡単に言えば、中国の取り組みとは、貧しさと強国との大きな差を見せつけられた国なら、どこでも取り組むであろうことだ。しかし、トランプ政権は現在、中国の発展を制限することを目標にしている。こうした動きは、いずれは米国と世界全体にとっての災いだと証明されるものだ」と述べました。

<技術のキャッチアップは途上国の正当な選択>

 サックス氏は、「中国は、大筋で日本、韓国やシンガポールと同じ戦略に倣って歩んできた。他国にキャッチアップしようとしている国としては、中国は異常なことをしている訳でなく、道徳に反するようなこともしていない。中国は国内のイノベーションを通して、その複製、購入、模倣、ひいては欧米の技術を改良しようとしている。米は、中国は「技術を窃取している」と再三繰り返しているが、これはあまりにも短絡的な言い方だ。技術は様々な形で保有する者からまだ保有していない人へと流れていく。技術のリーダーは保護でその先導的地位を保つのではなく、不断のイノベーションでその地位を保つことが必要だ」と述べています。

<中国の「過ち」とは?>

 サックス氏はまた、「中国の唯一の『過ち』は、14億の人口を有することだ」としています。そして、「もし相手が5000万人の韓国ならば、米からはきっと偉大なる発展というサクセスストーリーとして讃えられることだろう。これが現実だろう。中国はこの巨大さで、米が世界をリードするという自大な態度に噛み付いている。というのも、米国の人口は世界総人口の4.2%にしかならないのに対し、中国は全体の18%も占めているからだ。しかし実際には、この二つの国はいずれも今の世界を主宰することなど不可能だ。それは、科学技術と専門知識の世界での伝播のスピードは、これまでのいかなる時よりも早く、深みのあるものになっているからだ」と語ります。

<貪欲さに支配されるワシントンの政策>

 サックス氏はさらに、「貿易の理論、実践と政策のもっとも基本的な教訓は、貿易を止めてはならないということだ。貿易の停止は生活レベルの低下、経済危機の勃発、ひいては衝突の熾烈化を引き起こすからだ。とはいいながらも、経済成長のメリットをシェアするために、貿易の勝者は敗者に補償を行っている。そうした中で、米の政界に貿易戦争というきな臭さがなお満ちている理由は、米の政治システムにおいて、勝者が断固として敗者と勝利を分かち合わない点にある。貪欲がワシントンの政策を全面的に支配しているのだ。この状態は、トランプ氏のような扇動者が、中国のせいでアメリカが多くの問題にぶつかったとしてそれを非難し、多くの民主党関係者も中国を攻撃する現状を招いている。

 実は、米にとって真に戦うべき相手は中国ではなく、米本土の大企業なのだ。これら会社の経営者はすでに巨万の富を手にしながらも、従業員とはそれを分かち合おうとしない。米のトップリーダー、資産家はいずれも減税、より多くの独占権、オフショア経営およびその他のより多くの利益になることを推進している。中国は米国を全般的により裕福にしたが、その収益は上層部に集中してしまった。そして、こうした結果を招いたのは、中国の誤った行動によるものではなく、アメリカ政治の腐敗にあるのだ」としています。

<協力してこそ共に栄えることができる>

 サックス氏は、「より優れた賢者が現れない限り、米議会は、経済、ひいては地政学的に、最終的には軍事面において中国と衝突し、どちらにも徹底的な災難をもたらすだろう。こうした衝突に勝者は存在しない。しかし、極度な浅はかさと腐敗が進むいまの米の政治は、米がこのような道を歩む根本的な起因となっている」としています。

 更に、「中国との貿易戦争では米の経済問題を解決することはできない。しかし、支払可能な範囲の医療保障システム、より良い学校、グリーンディール、より高い最低賃金と企業の貪欲さに対する取り締まりなどは問題の解決につながる。このプロセスにおいて、我々は、冷戦をするよりも、中国との協力をする方が、米国が手に入れるものがはるかに多いことを知るだろう。一番重要なのは、それにより、私たちが平和を手に入れ、同時に、中国やその他の国との協力を通して、人類が直面している数多くの重要課題を解決することができるという点だ」と強調しました。(提供/CRI)
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  • geo***** | (2019/05/24 11:14)

    サックス氏の「中国に制限を加えることは『災難』をもたらす」「中国の取り組みとは、貧しさと強国との大きな差を見せつけられた国なら、どこでも取り組むであろうことだ」「こうした動きは、いずれは米国と世界全体にとっての災いだ」には賛成だが、「中国は敵ではな[い]」「他国にキャッチアップしようとしている国としては、中国は異常なことをしている訳でなく、道徳に反するようなこともしていない」は認識を間違っている。中国はかっての日本と異なり明確にアメリカにとって代わり世界の覇権国を目指しているし、技術を「買う」のではなく中国市場をえさに、時に経済制裁さえ使って強制移転を強いている。これは異常であり商道徳に反している。「巨万の富を手にしながらも従業員とはそれを分かち合おうとしない」米企業の問題はその通りだが、「米にとって真に戦うべき相手は中国ではなく、米本土の大企業」というのはそれこそ敵を利する世迷言である。
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