中国全土を感動させた純愛物語の名所「愛の階段」、現在は観光客のゴミで溢れ返る―重慶市

Record China    2013年4月13日(土) 11時31分
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11日、中国内陸部・重慶市郊外の山奥に「愛の階段」と呼ばれる名所がある。周囲の反対を押し切って生涯の愛を貫いた夫婦の実話にちなんだこの場所は、多くの観光客が訪れるようになっている。

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2013年4月11日、中国内陸部・重慶市郊外の山奥に「愛の階段」と呼ばれる名所がある。周囲の反対を押し切って生涯の愛を貫いた夫婦の実話にちなんだこの場所は、多くの観光客が訪れるようになっている。新民ネットの報道。

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時は1950年代。結婚10年、26歳の若さにして夫と死別した徐朝清(シュー・チャオチン)さんは、長い残りの人生を前に絶望しきっていた。しかし、そんな彼女の前に10歳年下の青年・劉国江(リウ・グオジアン)さんが現れ、やがて2人は真剣に愛し合うようになる。とはいえ、女性は結婚歴のある10歳年上。2人の結婚に周囲は好奇の視線を向け、大反対したという。誹謗中傷の嵐から逃れるように、2人は標高1500メートルの山奥にこもり、夫婦だけで自給自足の生活を始めた。農作を営みながらやがて7人の子にも恵まれるが、なにせ険しい山奥の生活。すでにそれほど若くはない妻にとって、体力的にもかなり辛い生活だったのだろう。夫の劉さんは農閑期を利用して、妻が安全に下山できるよう、急斜面に自作の石段をつくりはじめた。最終的にできあがった石段は合計6000段にものぼるもの。劉さんの妻への献身的な愛が結晶した。

2001年、この「愛の階段」は偶然通りがかった旅人によって発見され、世に知られることになった。そして夫妻の純愛物語とともに全国に紹介され、2006年には「中国10大ラブストーリー」にも選ばれた。2007年末、夫の劉さんが72歳で亡くなり、その後、2012年10月に妻の徐さんも87歳で天寿を全うするが、「愛の階段」は以前と同じように存在している。2人は現在、山の上に同じ墓で眠っているという。

この“観光資源”に目をつけたのが、地元・重慶市江津区の観光局。莫大な資金を投じて、「愛の階段」を含む一帯を観光名所として開発する計画が持ち上がっているとかいないとか。アクセスを至便にするために、「愛の階段」へつながる車道も拡張工事を行うという。しかし、「愛の階段」へはすでに多数の観光客が訪れており、夫妻の愛の軌跡は旅人が残したゴミで溢れ返っている。夫妻の純愛に敬意を示すならば、是非ゴミは持ち帰ってもらいたいものだ。(翻訳・編集/愛玉)



   

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