【CRI時評】関税は自身に跳ね返る「ムチ」たりうる

CRI online    2019年5月10日(金) 21時50分

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 ワシントン時間10日午前0時1分(北京時間同日午後0時1分、日本時間同日午後1時1分)、米国は中国からの輸入商品2000億ドル分についての関税率をそれまでの10%から25%に引き上げた。中国側はそれに対応して、ほとんど時を置かず北京時間午後0時3分に、「必要な対抗措置を取らざる...

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 ワシントン時間10日午前0時1分(北京時間同日午後0時1分、日本時間同日午後1時1分)、米国は中国からの輸入商品2000億ドル分についての関税率をそれまでの10%から25%に引き上げた。中国側はそれに対応して、ほとんど時を置かず北京時間午後0時3分に、「必要な対抗措置を取らざるをえない」と宣言した。

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 遺憾なことに、中米貿易戦争が改めてエスカレートしてしまった。その原因は結局のところ、米国側が中国側の誠意に富む態度と行動を無視し、「米国優先」を信奉することに終始し、中国側に法外な要求をして極限までの圧力をかけたことだ。このことは、相互尊重と平等で互恵的な交渉の原則に根本的に反しており、その結果として摩擦をエスカレートさせることになった。

 交渉事とは、双方によって成り立つものだ。中国側は、実際の行動をもって最大限の誠意を示し、最大限の努力を尽くした。ならば米国側も中国に向き合わねばならない。中米両国は経済貿易の協議で1年以上にわたる話し合いをしてきた。その初期から、中国としては米国側のやり方に“学ばされる”ことも多かった。一方で米国側も中国側の原則と立場をはっきり理解したはずだ。それは「中国は貿易戦争を望まないが、恐れもしない。必要とあらば戦うことも辞さない」ということだ。中国側は、協力という形での解決を願ってきた。ただし、この「協力」には大原則がある。それは、中国の国家としての核心的利益と国民の根本的利益を損ねないことだ。

 いま思い起こさねばならないのは、米国側がこれまで「米中は歴史的な合意を達成するだろう」と繰り返し表明してきたことだ。関税引き上げの突然の強行は、世界貿易機関(WTO)の国際義務に対する公然たる違反であり、多国間貿易のルールに対する公然たる挑戦であり、中米双方と全世界の利益を一層損ねることだ。こうしたやり方は、米国民を含む全世界の人々に強く反対されることだろう。全米商工会議所のトーマス・ドナヒュー会頭は「追加関税による貿易戦争の発動を支持しない」と述べ、その理由を、納税するのは米国の家庭と米国企業であり、外国人ではないからだとした。また、米国の150以上の貿易団体をまとめるロビー活動組織「ハートランドを苦しめる関税」も、「関税引き上げにより全米で約100万の雇用が奪われる。被害を受けるのは米国の農民であり、企業であり、消費者だ」と表明した。

 米国が改めて関税引き上げの「ムチ」を振り上げたのは、中国の発展の歩みを阻止するためだ。しかし、その思惑通りにはならない。過去1年の間に、中国が経済、社会、民衆の心理の各方面で、適切な対応を行い、圧力に対する抵抗力を大幅に増強させたことを、世界に人々が目撃している。現在は各分野で、中国の有利さを示す積極的なシグナルがさらに多くなった。中国はさらに粛々と対応し、これまで以上の自信と能力をもって試練の波風に耐えるだろう。自らのことをしっかりとやり遂げ、改革にさらに力を入れ、開放のレベルをさらに高めることにより経済のハイクオリティな発展を推し進めることで、中国は世界のためにさらに大きな発展のチャンスを作り出すことになる。(CRI論説員 盛玉紅)

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