中国外交の新たな「暗号」を解読する―中国国際問題専門家

Record China    2013年3月22日(金) 23時42分

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22日、人民日報海外版コラム・望海楼は、同紙の特約論説員で中国国際問題研究所の阮宗沢副所長が書いた中国の外交に関する文章を掲載した。写真は習近平国家主席の妻、彭麗媛さん。

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2013年3月22日、人民日報海外版コラム・望海楼は、同紙の特約論説員で中国国際問題研究所の阮宗沢(ルワン・ゾンザー)副所長が書いた中国の外交に関する文章を掲載した。

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習近平(シー・ジンピン)国家主席は22日、ロシア、タンザニア、南アフリカ、コンゴ共和国を歴訪するため北京から出発した。ダーバンで行われるBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)首脳会議にも出席する。中国の新指導者による外交のスタートであり、すべて深い意味を持つ。

中国の新しい最高指導者の初のお目見えは大いに注目され、各国共にここから中国の大外交の「暗号」を探りだそうとしている。今回の外遊は中国周辺からスタートし、遥か遠くのアフリカ大陸へというルートをたどる。中国と大国、中国と周辺国、中国と途上国、および多国間外交の全方位的舞台が突き固められ、築かれる。中国の国際的視野とグローバルな度量が示され、立体外交の縦糸と横糸が編まれ、中国の夢の一段と広大な国際的空間に目が向けられる。

良き隣人をつくる。ロシアは大国であり周辺国であるという二重の属性を備え、中国外交において独特な地位を占める。互いに最大の隣国であり戦略的拠り所であることから、中露接近の原動力は両国自身の発展上の必要に端を発する部分が大きい。両国の協力は多大な潜在力を備える。投資、エネルギー、ハイテク、イノベーション分野は特にそうだ。中国は現在ロシアを主たる供給側として、北東方向のエネルギー輸入の戦略的要路を築いている。両国共に相手国の発展をチャンスと見なし、中露戦略的協力パートナーシップをたゆまず拡充し、その水準をたゆまず引き上げている。

良き兄弟を育てる。アフリカは途上国が最も集中する大陸であり、中国・アフリカ関係には長い歴史がある。アフリカの少なからぬ国々は中国の政治、外交、経済建設における長年来の古い友人でもある。中国の新しい国家主席が初の外遊先にアフリカを選んだことは、中国がアフリカと中国・アフリカ関係の未来への自信に満ちていることを物語っている。今回の訪問では「中国は過去も未来もアフリカの信頼できる友人、誠実なパートナーであり、中国とアフリカの厚い友情は歴史の試練に耐えられる」とのメッセージが伝えられる。

良きパートナーを運営する。2011年に中国が三亜でBRICSサミットを主催した際、南アフリカが初めて招待され、BRICSの枠組みに「アフリカの星」の輝きが加わった。BRICSは陸地面積で世界全体の26%を占め、人口で42%を占め、GDPで20%を占め、貿易額で15%を占める。BRICS開発銀行、外貨準備プール、商工業理事会、シンクタンク理事会の設立といった事が今回の会議の重点となるかもしれない。これは世界経済の成長の牽引、世界経済ガバナンスの整備、世界の多極化と国際関係の民主化の促進におけるBRICSの作用と影響力を高める上でプラスだ。

BRICS、上海協力機構G20はいずれも中国が創設に参加した重要な国際的枠組みであり、中国が主に力を借りる多国間プラットフォームである。これらは中国と世界との関係を拡大し、形作る上で特殊な意義を大いに持つ。中国の指導者はダーバンサミットの契機を十分に活用し、サミットに出席するインドやブラジルの指導者との交流や働きかけを強化し、団結、協力、ウィンウィンというBRICSの積極的なメッセージを国際社会に発信する。

中国は全方位的な開放と協力の外交を遂行しており、相互尊重と平等互恵を基礎に、世界の全ての国々との関係を発展させることを望んでいる。これについて国際社会は大いに安心して良い。習主席は今月19日に米大統領特使のルー財務長官と会談した際「中米関係は緊密に結びつき、利益が融合している。中米関係の本質は互恵・ウィンウィンだ。互いの核心的利益と重大な懸念を尊重し、配慮し、溝を適切に処理して、中米協力パートナーシップの構築に共に努力し、新しいタイプの大国間関係の道を歩むべきだ」と強調した。

このほか注目されるのは、ファーストレディーの彭麗媛(ポン・リーユエン)夫人が習主席の外遊に同行し、魅力ある「夫人外交」を積極的に繰り広げることだ。これは中国の新外交絵巻に女性らしい優美さを添えることになる。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山

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