金正恩氏が訪露へ この時期に会談する意図

人民網日本語版    2019年4月25日(木) 11時50分

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朝鮮中央通信の23日付報道によると、朝鮮の最高指導者・金正恩氏はロシアのプーチン大統領の招待で近く同国を訪問し、プーチン大統領と会談する。

朝鮮中央通信の23日付報道によると、朝鮮の最高指導者・金正恩氏はロシアプーチン大統領の招待で近く同国を訪問し、プーチン大統領と会談する。予定される朝露首脳会談について朝鮮政府メディアが報じたのは初めてだ。新華社が伝えた。

朝米対話が再び膠着状態に陥ったこの時期の朝露首脳会談開催について、朝鮮側にはロシア側から政治的・経済的支援を引き出す狙いがあり、ロシア側も朝鮮半島問題で影響力を強めたい考えがあると分析される。

復旦大学朝鮮韓国研究センターの鄭継永センター長は「金正恩氏は中国を4回訪問し、韓国の文在寅大統領と3回会い、米国トランプ大統領と2回会った。朝鮮外交全体にとって、最も解決すべきは朝鮮半島問題と最も関わりのある国との関係だ。朝露首脳会談をこの時期に開催するのには、朝鮮側には政治・外交的にロシア側の支持を引き出して、現在の朝米対話の膠着状態を打開したい考えがある。ロシア側もこれを機に、朝鮮半島問題において軽視できない自らの存在感と重要性を米国に示す意図がある」と指摘する。

中国社会科学院アジア太平洋とグローバル戦略研究院の王俊生副研究員は「昨年ロシア側は金正恩氏の訪露を繰り返し招請したが、米露関係や当時の朝米の連動などの要因を考慮して、実現することはなかった」と指摘。金氏がこの時期に訪露を選択した大きな理由として、次の2つを挙げる。

(1)朝米対話が膠着状態に陥ったことと一定の関係がある。昨年以来朝鮮外交の重心は朝米関係だったが、今年2月のハノイでの朝米首脳会談が物別れに終わったことで、朝鮮は米国に失望した。この時期の訪露には「朝鮮にはロシアカードもある」とのメッセージを米側に伝える意図もある。

(2)朝鮮経済の発展を考えてのものでもある。国際制裁が緩和されない中、ロシア側から経済的支援をもっと引き出し、朝露協力を発展させたいのだ。

露朝は伝統的に友好関係にあり、ハイレベル往来の強化、二国間関係の強化・発展は両国の利益にかなう。これは朝鮮半島問題の政治的解決の推進に資し、地域各国の利益にかなう。

非核化をめぐり米国との溝が埋めがたく、対話が停滞する中、朝鮮は今回の会談を利用して朝鮮半島の平和プロセスにおいてさらに多くの主導権を握り、示すことを望んでいる。ロシアは朝鮮半島問題における自らの影響力の強化を望んでいる。(編集NA)

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