他人への配慮や「オシャレ」の一環、日本のマスク着用定着に学ぶ―中国メディア

Record China    2013年3月22日(金) 8時40分

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20日、日本では路上や地下鉄、空港、駅、会社など、どこでもマスクをしている人を見かける。日本ではマスクが生活の一部となり、今では「だてマスク」という言葉が登場し、「オシャレ」の一環とされるほどになっている。

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2013年3月20日、日本では路上や地下鉄、空港、駅、会社など、どこでもマスクをしている人を見かける。インフルエンザなどが流行する季節に、マスクを着用するとしても珍しいことではないが、日本ではマスクが生活の一部となり、今では「だてマスク」という言葉が登場し、「オシャレ」の一環とされるほどになっている。生命時報が伝えた。

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■風邪気味でも他人を気遣いマスク

毎年春になると、日本ではマスク姿の人が急増する。戦後復興や都市開発などで1960年代から70年代にかけて木材の需要が急速に高まり、成長率が高く建材としての価値が高いスギやヒノキなど樹木の植林を各地で大規模に実施した。しかし、その一方でスギ花粉の飛散量も爆発的に増加し、多くの日本人がスギの花粉症を発症することにもつながった。そのため、スギ花粉が飛散し始める春に花粉症を発症する人が急増するのに伴い、マスク姿の人も増加するのだ。花粉症を患うと、くしゃみや鼻水などに悩まされ、マスクは必需品となる。厚生労働省はある調査結果として、日本で花粉症を有する人が29.8%に達しているとしており、全国で花粉症患者は2500万人に上ると考えられている。その数は年々増加している。春になると、日本では天気予報の中で、花粉情報も伝えられ、当日の花粉指数や花粉予報を発表してマスク着用を呼びかける。マスク着用は、花粉の吸い込み防止はもちろんのこと、クシャミをした時に他の人に不快感を与えることを避けることもできる。

春以外に、日本人は風邪など病気になった時にも、他の人に伝染することがないようマスクをして外出する。幼稚園では教師が園児に「他の人に迷惑をかけることがないよう風邪をひいて外に出る時は必ずマスクをするように」と教える。筆者も以前に日本のコンビニで店員がマスクをしてレジに立っているのを見かけた。「どうしてマスクをしているのか?」と聞いてみると、「風邪気味で、お客さんにうつしては困るから」との返答だった。風邪を引いた時にマスクをして外出するというのは日本では普通のことで、口臭がすると感じる時に自主的にマスクをする人もいる。

■豊富な種類とどこででも手に入る手軽さ

日本ではスーパーやコンビニ、薬局など、さまざまな所でマスクを買うことができる。綿のマスクや使い捨てのマスクなど種類もさまざまで、ほこりや花粉を防ぐ。ぜんそくや気管支炎を引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」が日本にも中国から飛来するようになってからは、多くの店がPM2.5対応マスクの専用売り場を目立つ場所に設置し、飛ぶように売れている。あるテレビ局が招いた専門家によると、PM2.5に対応していないマスクでも2枚重ねにして間にウェットティッシュや濡らしたキッチンペーパーを挟むと効果的だという。

日本では最近、鼻に差し込む見えないマスク「ノーズマスク」が発売されている。「ノーズマスク」を装着していても、全く問題なく呼吸でき、花粉やウイルスの侵入を防ぐことができる。装着しているのが周りに分からず、食事や会話、化粧などにも影響しないため、「マスクはちょっと…」という女性などに特に人気になっている。

■最大で年間20億枚消費

日本でマスクの歴史は19世紀にまで遡る。当時は主に工場で使用されていたものの、1919年のスペイン風邪の流行がきっかけで大流行。生産が需要に追い付かず、大量生産が始まった。そして今でも、インフルエンザが流行する季節にはマスクの販売量が急増する。日本メディアの報道によると、PM2.5対策で高機能マスクの需要が急増しているほか、中国の大気汚染問題は長期化する可能性もあり、各社は一過性でない実需が見込めると判断。増産に踏み切るほか、新商品の開発も急ぐという。うち家庭用マスク最大手の興和は生産量を5倍に引き上げる。

マスクの流行にアパレル業界も反応。各メーカーはキャラクターがプリントされているかわいいマスクから高級ブランドのマークが入ったマスクまで、さまざまなシーンに合わせて着用できるマスクを販売している。中には、服装や髪形によってどのようなマスクを選べばよいかアドバイスを送るメーカーもあるほどだ。

日本衛生材料工業連合会の統計によると、2012年、日本のマスクの国内生産は約3億枚で、輸入が約5億4000万枚だった。また、日本国内で年間に消費されるマスクは約20億枚に上る年もある。この膨大な消費量が大規模な産業を生み出している。現在、大気汚染が日本でも深刻化していることを背景に、日本のマスク産業の発展はまだまだ続きそうだ。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/内山

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