中国で「網紅」と呼ばれるネット有名人（インフルエンサー）で作家としても活動する女性・［王奇］殿さんが22日、自身の中国版ツイッター・微博（ウェイボー）アカウントで印象に残った日本人女性について投稿した。

現在、英国の語学学校に通っているという［王奇］殿さんは、「今日、教室の一番前にアジア系の老婦人が座っているのを見た。60～70歳くらいで白髪。すごくまじめに授業を聞いて、ノートをとっていた。あいさつをしてみたら、彼女は日本人だった」と報告した。

［王奇］殿さんが「この辺りで生活しているのですか？。家庭の事情で勉強しに来たのですか？」と尋ねると、女性は否定し、「語学を学びたくて一人で日本から来たの。1時間ぐらいかけて学校に通っているわ」と答えたという。

さらに、「こっちに日本人の友達や同級生はいますか？」と尋ねると、女性は首を振り「同じ国の人と一緒にいると母語を話してしまって、授業の意味がなくなるから。私は英語だけを話したいの」と答えたそうだ。［王奇］殿さんは「何て言っていいか分からず、彼女をハグした」としている。

そして、「放課後、彼女はかばんを二つ持って学校を去っていった。背筋は伸び、足取りも確かだった。私は、勇気があり、物事を受け止められるたくさんの人に出会ってきた。彼らは自分たちが歩んできたストーリーを頭の後ろに放り投げて、話す価値もないものだと思っている。以前の私は彼らを尊敬し、いつかこんな人になりたいと思っていた。今の私はって？。絶対にこんな人になってやる（と思っている）」とつづった。

中国のネット上では、高齢になっても学び続ける日本人が多いことに感心する声がたびたび上がる。［王奇］殿さんの投稿にほかのユーザーからは、「愛にあふれた出来事だね」「こういう勇気と力強さはうらやましい」「私もこういう人になりたい」「すごい人に会うほどに、自分のストーリーは大したことないことに気付く」「私の絵画教室でも、すごく高齢のイタリア人のおばあちゃんとおじいちゃんが通ってる。とてもまじめで一日中描いている。感動」「2月に東京でIELTS（アイエルツ）の試験を受けた時、足元が少しおぼつかない白髪の日本人のおばあさんが入ってきて席に座った。すごく感動した」といった声が寄せられた。（翻訳・編集/北田）