ハルビン市に「罵倒ショップ」登場、「ストレス発散を」―中国

Record China    2013年3月19日(火) 21時52分

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19日、「イライラしている人や上司に怒られたという人。心行くまで私を罵倒しませんか」。黒竜江省ハルビン市に最近登場した「罵倒ショップ」だ。写真は衝突する露天商と都市管理職員。

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2013年3月19日、「イライラしている人や上司に怒られたという人。心行くまで私を罵倒しませんか」。黒竜江省ハルビン市に最近登場した「罵倒ショップ」だ。利用者は20元(約300円)払えば5分間、好きなだけ相手を罵倒してストレス解消することができるうえ、相手を傷つけることもない。同ショップのオーナーによると、オープンして3カ月の間に、問い合わせが100件ほどあったものの、利用者は十数人という。黒竜江晨報が伝えた。

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■好きなだけ罵倒可能も相手の両親罵倒は禁止

インターネット上で「罵倒」と入力してみると、同市内の「罵倒ネットショップ」約10件がヒットする。これらのショップの宣伝には、「不満や恨み、悲しいことがあるなら、ここで発散しよう!自分のはけ口が必要だ」「私をはけ口にして、心の悩みを全部吐き出してください!嵐よりも激しい罵倒で!」など、都市で生活する人の心理的健康を気遣う言葉やストレス解消をうたうフレーズが並んでいる。サービスを利用するネットユーザーは電話などで思いっきり罵倒し、うっぷんを晴らすことができる。

中には、ショップ側が上司や恋人などの役を演じ、お互いに罵倒し合うサービスを提供しているショップもある。さらに、罵倒が終わり、ストレスを解消すると、おしゃべりをしながら、いろんな話を聞いてくれるサービスもある。

このほか、ショップ側に気勢を上げてもらったり、弱者側を演じてもらったりする場合は10分で2元(約30円)追加という、なんとも微妙な規定を設定しているショップもある。ただ、ほとんどのネット上の罵倒ショップは、「ショップのオーナーの両親を罵る言葉は禁止」と注意書きしている。

■利用者の感想はまちまち

「罵倒した後は、本当にすっきりした」。そう語るのは、ハルピン市の銀行に務める女性・陽陽(ヤンヤン)さん(24)。毎日いろんな人に接しなければならない上に、上司にはちょっとしたことで怒られ、やりきれない気持ちになることもよくあるという。それでも、上司に言い返すこともできないし、家族に向かってうっぷんを晴らすわけにもいかないためストレスは溜まる一方。そんな中、ある時偶然、インターネット上で「罵倒ショップ」を見つけ、試しに5分20元の電話で罵倒するサービスを利用してみた。料金を払って、指定の電話番号に電話をかけ、一言二言罵倒する言葉を言ってみると、「相手にもっと思いっきり罵倒するよう勧められた」という。その後、思いつく言葉すべてを使って思いっきり罵倒すると、気持ちがすっきりし、相手にも「今後の利用もお願いします」とうれしそうに言われたという。

一方、私営企業で働く斎さん(男性)も同様のサービスを利用したことがあるものの、料金を払って会話を始めても、相手は、「はい」「あー」など、取りとめもない返事しかしてくれず、「会話を続けるのが難しい。罵倒となればもってのほか」とすっきりしなかったことを強調。「これにもやはり適切な相手が必要」なようだ。

■専門家「罵倒は怒りを増幅させるだけ」

一方、罵倒するストレス解消法について、同省の心理カウンセラー協会の副秘書を務める張大生(ジャン・ダーション)医学博士は、「人を罵ってもストレス解消はできず、逆に怒りを増幅させるだけ。本当の意味でストレスを解消するには、心理的問題を根本的に解決しなければならない。罵倒する方法は一時的な解決にしかならず、真の問題解決にはならない。もやもやした気持ちを解消したいなら、友人に話を聞いてもらったり、散歩や運動をしたり、旅行に出かけたり、もっと健全な方法がある」と否定的な見解を示している。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/TF)

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