ノートルダム大聖堂の再建に光、学者が過去にデジタルデータ化―中国メディア

人民網日本語版    2019年4月18日(木) 18時50分

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現地時間15日夜、フランスを代表する歴史的な建築物であるノートルダム大聖堂で大火災が発生。大量の黒煙を上げ激しく炎上し、高さ80メートルの木製の尖塔が崩れ落ちるなどし、世界中の人々が悲嘆に暮れた。写真は火災前のノートルダム大聖堂。

現地時間15日夜、フランスを代表する歴史的な建築物であるノートルダム大聖堂で大火災が発生。大量の黒煙を上げ激しく炎上し、高さ80メートルの木製の尖塔が崩れ落ちるなどし、世界中の人々が悲嘆に暮れた。フランスのマクロン大統領は、再建する考えをすでに表明している。では、複雑で精巧な作りのこの建築物の再建は、本当に可能なのだろうか?

米誌ナショナルジオグラフィックによると、米ヴァッサー大学建築芸術史の准教授を務めていたAndrew Tallon氏は2015年に、レーザースキャンによるノートルダム大聖堂の正確な3D化を行っていた。それを修復に活用できるかもしれないとしており、再建に希望の光が差している。

3次元モデルの技術は、3Dレーザースキャン/レーザー・レーダーを通して、正確(精度1-2ミリ)かつスピーディー(1秒当たり数十万ポイントの測定)に、建築物の幾何情報を取得することができる。取得したデータは、レーザースキャンデータあるいはクラウドデータと呼ばれている。

Tallon氏はすでに亡くなっているが、生前、「測量スキャンを使って、1度の測量で一つのカラーポイントで表示し、それらを累積して大聖堂の3次元画像を作成した。スキャンの精度は5ミリ以内」と説明していた。同氏は大聖堂内外の50以上のポイントでスキャンを行い、10億以上のデータポイントを収集していた。

Andrew Tallon氏のこうした大変な作業のおかげで、パリの当局者はノートルダム大聖堂の3D模型を活用し、その輝きを復活させることができるかもしれない。しかし残念なことに、同氏は昨年亡くなっており、そのデータを使ってノートルダム大聖堂を再建できるかについて、同氏の意見を聞くことができない。また、今後の再建に専門家がその研究成果を使えるかどうかという点についても調査が必要で、デジタル化データは、修復や再建の面で、限られた役割しか果たせないとの見方を示す関連分野の専門家もいる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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