夏の旅行シーズンに飛行機不足の米国、ボーイング737MAX運航停止の後遺症―中国メディア

人民網日本語版    2019年4月20日(土) 17時20分

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米国では夏の旅行シーズンを前に、各航空会社がチケットの販売に全力を注いでいる。だが今年はボーイング737MAXを運用していた航空会社は、需要が高まっているにもかかわらず、夏の旅行シーズンに飛行機不足に悩まされるという事態に陥っている。資料写真。

海外メディアの報道によると、米国では夏の旅行シーズンを前に、各航空会社がチケットの販売に全力を注いでいる。だが今年はボーイング737MAXを運用していた航空会社は、需要が高まっているにもかかわらず、夏の旅行シーズンに飛行機不足に悩まされるという事態に陥っている。中国新聞網が伝えた。

報道によると、燃費や飛行性能に優れているとされていた小型ジェット旅客機・ボーイング737MAXだが、半年の間に重大事故を2度起こし、346人の命を奪ったのを受け、運航停止になり、米航空業界の北半球の春・夏シーズンの飛行計画に大きな支障をもたらしている。これら航空会社が、かき入れ時の旅行シーズンに講じることのできる対策は恐らく何もないだろう。サウスウエスト航空パイロット協会のスポークスマンで、航空業界のベテランでもあるマイケル・トレヴィーノ氏は、「儲け話が目の前の手の届くところにあるのに、それをつかむことはできない」と肩を落とす。

サウスウエスト航空は、世界で最も多くボーイングMAX機を運用する航空会社で、グループ全体で34機運航していた。アメリカン航空も24機運航していた。同2社はすでにMAX機の運航を8月まで停止することを決めている。サウスウエスト航空は6月8日から8月5日まで、1日約4200便のうち160便をキャンセルせざるを得ず、アメリカン航空も1日115便をキャンセルする。それらキャンセル数は夏の1日当たりの運航便の1.5%に当たる。

格安航空会社(LCC)のサウスウエスト航空は最近、ボーイング737MAX機の運航停止及びその他の要因により、2月20日から3月31日の期間に同社はすでに1億5000万ドル(約166億円)の損失を出したと試算している。その他の航空会社と違い、サウスウエスト航空は737シリーズしか運航していない。

こうしたプレッシャーを受け、ボーイング社は現在、737MAX搭載のソフトウェアをアップデートし、さらに、運航を再開するために、世界の管理監督機関を納得させることのできる資料を提出しなければならない。運航再開まで、さらに少なくとも90日間は必要とみられている。

運航停止時期が夏の旅行シーズンと重なっているため、北半球の航空会社にとっては最悪の状況となっている。米国運輸統計局(BTS)によると、6、7、8月の航空便は通常全て満席になり、旅客収益を座席有効マイルで割った数値・PRASMも1年で最も高くなる。アメリカン航空の上層部は14日、従業員や顧客向けの書簡で、「MAX機はすぐに当局の認可を得るだろう」としたものの、1年で最も忙しい夏の旅行シーズンに合わせて、顧客に「一年で最も繁忙な移動シーズンに」信頼感と自信を提供するとした。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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