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中国青少年研究センターチームと中国科学院心理研究所はこのほど、若者のメンタルヘルスに関する調査を共同で実施した。
中国青少年研究センターチームと中国科学院心理研究所はこのほど、若者のメンタルヘルスに関する調査を共同で実施した。回答者の半数以上が「イライラを感じる」という問題を抱えており、この問題で悩んでいるのは31歳から35歳の若年層が最も多いことが、この調査から明らかになった。中国青年報が伝えた。
今回の調査の対象となったのは、年齢が14歳から35歳の人々で、うち男性が2739人、女性が2824人。学生は、中学生が364人、高校生が442人、専科生が367人、大学学部生が736人、修士が215人、非学生が3439人だった。調査対象者は、主に東北・西北・南部の三地域から選ばれた。
〇回答者の約3割がうつ傾向、ハイリスク年齢層は31~35歳
「自分はうつ傾向ではない」と答えた若者は7割以上(70.5%)で、「うつ傾向」とした人は21.4%、「うつ傾向が強い」とした人の割合は8.1%だった。
そのうち「うつ傾向が強い」と答えた人は、14歳から18歳の年齢層が7.7%、19歳から22歳が7.4%、23歳から30歳は8%にそれぞれ達しており、31歳から35歳では9.7%と、うつ傾向の割合が最も高い年齢層であることが判明した。
また「うつ傾向が強い」と答えた中学・高校生の割合は7.7%、高等教育機関(専科・大学学部・修士)の学生は6.6%、働く若者が最も高く8.8%だった。
〇若者が直面する三大ストレッサーは経済・キャリア・学業
中国青少年研究センター孫宏艶チームは、調査研究の結果、若者にストレスを及ぼす主なファクターは、経済的プレッシャー・キャリア展望・学業上のプレッシャーであることを突き止めた。
このうち、中高生の主なストレッサーは、学業上のプレッシャー(88.7%)、人間関係(27.5%)、知識不足(27.2%)、高等教育機関で学ぶ学生の場合は、学業上のプレッシャー(77.3%)、経済的プレッシャー(54.7%)、キャリア展望(40.7%)、働く若者の場合は、経済的プレッシャー(72.1%)、キャリア展望(40.6%)、住宅問題(34.1%)だった。
研究チームは、さまざまな境遇の若者の生活満足度に関する比較調査も行った。その結果、満足とした中高生の割合が81%、高等教育機関学生は77%と、平均を上回ることが分かった。一方、働く若者の生活に対する満足を感じた人数が62%で、学生よりかなり低かった。そして、生活に対して「非常に不満」とした社会人の割合は6%に達した。
研究によると、自分のストレス解消法について、「とても効果的」および「まあまあ効果的」と答えた若者の割合は60%を上回ったが、「ほとんど効果なし」とした人は7%、「ほんの少し効果あり」は31%だった。「効果的なストレス解消法」としては、「他人に自分の悩みを聞いてもらう(43.9%)」、「家族や友人に助言を求める(35.4%)」、「様々な文化娯楽スポーツ活動に参加する(31.7%)」などが挙がった。若者たちが「ストレス解消法として効果がない」と感じたやり方は、「自分を抑えること(64.4%)」、「とりあえずは問題をそのまま放置しておく(30.1%)」、「タバコや酒、食べ物などで気を紛らわす(20.8%)などだった。また、専門のコンサルタントに解決方法について助言を求める人の割合は、各年齢層によって1.7%から6.3%とまちまちだが、全体的に非常に低かった。(編集KM)