中国で「スーパー耐性菌」感染者18人確認 

人民網日本語版    
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致死率が60%を上回り、感染者の約50%が90日以内に死亡するカンジダ・アウリスという名前の「スーパー耐性菌」への感染が、米国の各地で突如拡大しており、587人が確定診断された。

致死率が60%を上回り、感染者の約50%が90日以内に死亡するカンジダ・アウリスという名前の「スーパー耐性菌」への感染が、米国の各地で突如拡大しており、587人が確定診断された。中国でもすでに18人の感染者が確認されている。

専門家は、「一般の人は心配しすぎる必要はない。『スーパー耐性菌』の感染は、おもに病院内部、とくにICUで感染する可能性が高い。免疫不全の人は感染する恐れがあるが、ほとんどの感染者は、現有の抗生物質での治療が有効だ。また、健康な人がカンジダ・アウリスに感染することはまずない」と説明している。

しかし、この専門家は、「現在、世界での感染者数は確かに増加傾向にあり、パンデミックのレベルと言える。パンデミックが起きたということは、人間のライフスタイルや医療スタイルと関係があるかもしれない」と注意喚起も行っている。

カンジダ・アウリスは、2009年に日本で最初に発見され、その後世界全体に急速に広まった。

米疾病対策センター(CDC)公式サイトの統計データによると、現在、カンジダ・アウリスへの感染例は、中国・日本・米国・カナダ・英国・フランス・スペイン・インドなど世界30以上の国家・地域で確認されている。

このカンジダ・アウリスが「スーパー耐性菌」と呼ばれる所以は、抗生物質への耐性が極めて高く、血液感染後の致死率が高く、かつ、環境での生存時間が長いことによるためだ。

ここ10年間、研究は進められては来たが、カンジダ・アウリスの発生由来については、まだはっきりとわかっておらず、カンジダ・アウリスの病原性や耐性の形成およびスピード進化を遂げる性質に関する国内外の研究者の認識は、現段階では限りがある。

〇中国の感染者18人のほとんどがICUで感染

カンジダ・アウリスの研究を長期間続けてきた専門家は、「中国では累計18人の感染者が確認されており、北京が3人、瀋陽が15人だ。彼らのほとんどが、医療機関のICU(集中治療室)で感染している。一般の人々は、決してパニックに陥る必要はない。免疫不全の人が影響を受ける恐れがあるだけで、健康な人がカンジダ・アウリスに感染する可能性はほぼ無い」との見方を示した。

しかし、この専門家は、「国内の多数の医療機関では、カンジダ・アウリスの診断が可能な条件を備えておらず、正確な診断ができない可能性が高い」とも指摘している。米CDCも、「専門の研究設備を持っている医療機関でないと、カンジダ・アウリスを他の真菌と間違える恐れがある。このような誤った診断によって、患者が正しくない治療を受けることにもなりかねない」としている。

「スーパー耐性菌」が誕生したことと、抗生物質の濫用との間には、因果関係があるのだろうか?専門家は、「現時点で、カンジダ・アウリスの発生由来を突き止めた国内外の研究者はまだいない。だが、全体的に見ると、人間のライフスタイルや医療スタイルと何らかの関係があるようだ。というのも、カンジダ・アウリス感染は非常に稀だったが、時代とともに増加傾向を呈しているからだ」と指摘した。

そして、「カンジダ・アウリスや他のカンジタ菌への感染が日増しに増加している原因は、ほぼ同じ。免疫不全の人がますます多くなり、医療技術の進歩とともに人間の寿命が延び、老齢になると免疫機能が落ちる上、がんの化学療法など新たな医療技術が応用されることで、免疫システムが損なわれることがまず一つ。次に、エイズなどの流行も、真菌感染の原因の一つとなっている。このほか、臨床上で抗生物質が大量に用いられていることも影響している」とした。(編集KM)

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