養老の新スタイルが海外で流行り出す 豪華客船やホテルで

人民網日本語版    2019年4月12日(金) 20時40分

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高齢化社会の進展にともない、これまでとはひと味違う老後の送り方が徐々に人々の視野に入ってきた。

高齢化社会の進展にともない、これまでとはひと味違う老後の送り方が徐々に人々の視野に入ってきた。報道によると、海外の老人ホームの多くは高い費用がかかり、大半の高齢者にはまかなえない。さらにここ数年は高齢人口が激増して、関連のサービス機関が追いつけない状況が続いている。家で老後を過ごそうと思っても、費用がかさむし、適当なヘルパーがなかなか見つからないなどの困難に直面する。合理的な価格で安心して老後を暮らすにはどうすればよいかは、欧米の多くの高齢者に共通の悩みだ。そこで一部の高齢者は独自の道を切り開き、これまでにない養老スタイルを見いだし、安心して晩年を過ごそうとしている。「北京晩報」が伝えた。

▽豪華客船に暮らす 老後を過ごしながら周遊観光も

豪華客船は観光客がゆったりした時間を過ごし、観光をするための快適なツールで、早くから高齢者に注目されてきた。2015年、欧州の雑誌記者が豪華客船「プリンセス号」のクルーズを体験した。夕食時に観察していると、80歳以上と思われる高齢の女性がレストランの入り口に近い席に座って一人で食事をしていた。船員やサービス担当者と非常に親しい様子で、全員と知り合いのようだった。そこでその記者は、この女性は客船で働く従業員の家族か友人なのだろうと考えたが、後に客船で老後の時間を過ごす長期利用客の一人であることが判明した。

同記者の調査によると、欧州の老人ホームは費用が非常に高い所が多く、入居すると1日あたり平均200ドル(1ドルは約111.1円)の費用がかかるが、プリンセス号に乗り、長期チケット割引きや高齢者割引きなどの優遇サービスを利用すれば、1日の費用は135ドルで済むという。

それだけではない。プリンセス号を選べば、高齢者は1日あたり65ドルを節約できるだけでなく、満足のいく心のこもったサービスを受けることができる。毎日10回の食事、デザート、夜食を選ぶことができ、自分で行けるならレストランで食べてもよいし、ルームサービスを頼んで部屋まで運んでもらうこともできる。船には3つのプール、スポーツジム、24時間風呂、無料の洗濯機と乾燥機があり、いつでも利用できる。1日5ドルのチップを出せば、サービス担当者が24時間切れ目なく様子を見に来てくれる。船には船医もいて、病気になっても心配はない。何よりもうれしいのは1週間か2週間ほど経つと新しい友人に出会えることで、おしゃべりしたり一緒にゲームをしたりする友人には事欠かない。夜になると毎日、本物のショーがあり、歌やダンスや雑技パフォーマンスなどが退屈を紛らわせてくれる上、老人ホームにいるよりはるかに楽しい時間を過ごせる。

米紙「USAトゥデイ」の調査でも、豪華客船が老後を過ごす場所としてなかなかよい場所であることが証明された。同紙の統計データによると、専門家によるサービスを提供する老人ホームの場合、17年の一月あたり平均費用は3750ドル。一方、12泊の南カリブ海クルーズの一般的価格は779ドル、一日あたり65ドルだ。高齢者2人で申し込めば、2人目は費用が半額になるほか、ポイント、高齢者割引き、クレジットカードのキャンペーンなどを利用すると、さらに価格は安くなる。

▽ホテル住まい 安くて便利

昨年末、米国テキサス州に暮らすリタイア組のテリー・ロビソンさん(64)は、自身のSNSで次のような内容を発信した。「米国の老人ホームは平均して一日あたり188ドルがかかる今日、自分のお金を老人ホームにはつぎこみたくはない。そこで老後を過ごす最適な場所を見つけた。高齢者はいつでも行ってみるといい」。

ロビソンさんは続けて発信した。「いろいろ検討し、計算した結果、全国各地に展開するホテルチェーンのホリデイ・インが老後を過ごすベストな場所だという考えに至った。ホリデイ・インを調査したところ、長期予約に高齢者割引きをうまく組み合わせると、高齢者は一日わずか59.23ドルで利用でき、朝食もついてくる。夜にアルコールや飲み物、食事の割引きタイムを設定しているところもある」。

ロビソンさんによると、「毎日節約できたお金は、昼食や夕食に回して楽しく過ごすことができる。毎日レストランに行ってもおつりが来る。気に入った店で食べてもいいし、デリバリーサービスを頼んでもいい。特別なテレビプログラムや映画を予約することもできる。全体として、高齢者はホリデイ・インで快適な時間を過ごせる」という。

またロビソンさんは次のようなメリットを指摘した。「ホテルにはスパもジムもプールもある。部屋には清潔なタオルに、十分な量の歯磨き粉、シャンプー、シェーバーがある。掃除担当者が部屋とバスルームをいつもチリ一つ落ちていないほどきれいにしてくれる。無料のセルフ式の洗濯機も乾燥機もある。ホテルは私たちを病人とはみなさず、お客様として扱ってくれる。1日に5ドル支払えば、ホテル従業員が交代で様子を見に来てくれる。当直の時も見に来てくれて、何かあれば救急車を呼んでくれる」。

「ホテルの正面入り口にはバス停があり、高齢者は無料で乗車できる。身体に不自由があれば、専門の障害者移動サービスがある。旅行に行くのも簡単で、ホテルから空港まで毎日シャトルバスが出ている」。(編集KS)

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