李克強総理が今年初の外遊 「欧州シーズン」が続く中国外交

人民網日本語版    2019年4月9日(火) 19時0分

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李克強総理は8日、5日間の欧州訪問のため飛行機でベルギーの首都ブリュッセルへ出発した。

李克強総理は8日、5日間の欧州訪問のため飛行機でベルギーの首都ブリュッセルへ出発した。中国新聞社が伝えた。

これに先立ち、習近平国家主席が訪欧を終えたばかりだ。1カ月足らずの間に中国の国家元首と政府首脳が相次いで欧州を今年初の外遊の目的地に選んだことで、中国外交は「欧州シーズン」が続いている。

李総理は今回、ブリュッセルで第21回中国EU首脳会議を行った後、クロアチアで第8回中国・中東欧諸国首脳会議を行い、同国を公式訪問する。

中国EU関係について、外部は「ハイライトの時を再び迎える」と今回の訪問を形容している。中国とEUは第21回中国EU首脳会議で、双方上層部の合意を引き続き実行に移すと同時に、双方関係の焦点となる問題について引き続き「ベクトルを合わせ」、一段と信頼を増進し疑念を解消する。

「中国EU首脳会議は中国とEUが戦略面の意思疎通を行うハイレベルの場であり、中国EU関係の深化、対話・協力の推進を先導する重要な役割を発揮してきた」。王超外交副部長(外務次官)によると、双方の首脳は会議で中国EU関係及び関心を共有する重大な国際・地域問題について踏み込んだ意見交換をし、エネルギー、競争分野の協力文書の調印に立ち会う。

中国の張明駐EU大使によると、現在中国EU関係は▽戦略的相互信頼を強固にし続けている▽利益の融合が日増しに緊密化している▽「一帯一路」協力連携の深化・着実化▽日増しに際立つグローバルな意義――という4つの特徴を示している。今回の会議によって一段と協力が促進され、中国EU関係の安定性、戦略性及び互恵性が高まる。

クロアチアでは第8回中国・中東欧諸国首脳会議を行う。中国と中東欧諸国による地域協力実施の有益なメカニズムである、中国・中東欧諸国協力(16プラス1協力)は双方に恩恵をもたらす。統計によると、現在までに中国企業の対中東欧諸国投資は100億ドルを超え、中東欧16カ国の対中投資は15億ドルを超え、機械製造、自動車部品、化学工業、金融、環境保護、航空、医薬などの分野に及んでいる。

中国人民大学EU研究センターの王義桅センター長は「この協力メカニズムは中東欧諸国の発展水準を高めることで、欧州の発展の不均衡を縮小・減少させてきた。これは欧州統合プロセスに有益であり、二国間及び多国間のウィンウィンだ」と考える。

中国側によると、今回の会議は「16プラス1協力」の発展計画をさらに詰める成果文書を発表する予定だ。関係国はインフラ整備、貿易、金融、教育、品質検査、人的往来の円滑化、運転免許証の相互承認など各分野の協力事業合意にも調印する。

李総理はクロアチア公式訪問も行う。中国総理のクロアチア訪問は歴史上初だ。訪問期間中、双方は両国政府の共同声明を発表し、両国指導者の重要な共通認識を総括し、各分野の協力の計画をまとめる。両国首相は各分野の政府間協力文書とビジネス契約の締結に立ち会う。

中国の胡兆明駐クロアチア大使は、「現在、中国とクロアチアの関係は歴史上最良の時期の1つにある」と指摘。▽政治面では、クロアチアは中国の発展の成果を高く評価し、国際・地域問題で中国側と積極的に調整・協調している▽経済面では、ペリェシャツ大橋を代表とする両国の大型プロジェクト協力が歴史的プレイクスルーを果している▽人的・文化的交流面では、クロアチアを訪れる中国人観光客が急増しており、クロアチアは中東欧諸国で初めて中国と文化・観光年行事を行う――ことを挙げる。

「中国側は今回の訪問を通じてクロアチア側との発展戦略の連携を強化し、相互理解と政治的相互信頼を増進し、各分野の実務協力を深め、中国とクロアチアの関係及び協力を新たな水準へ高めることを希望している」と王氏は語る。(編集NA)

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