北朝鮮の金正恩体制打倒掲げる「自由朝鮮」、在米韓国人2世が中心?「大きなこと準備」と予告

Record China    2019年4月6日(土) 16時20分

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北朝鮮の金正恩体制打倒掲げ、スペイン・マドリードの北大使館襲撃を認めた「自由朝鮮」の輪郭が徐々に明らかになってきた。在米韓国人2世が中心とみられ、「大きなことを準備している」とも予告している。写真は北朝鮮。

北朝鮮金正恩体制打倒掲げ、スペイン・マドリードの北朝鮮大使館襲撃を認めた「自由朝鮮」の輪郭が徐々に明らかになってきた。在米韓国人2世が中心とみられ、韓国とは距離を置いている。ホームページでは「大きなことを準備している」とも予告している。

「自由朝鮮」の前身は「千里馬民防衛」。千里馬民防衛は2017年2月にマレーシアで暗殺された金正男氏(朝鮮労働党・金正恩委員長の異母兄)の長男・金漢率氏を救出して安全な場所への移動を手助けしたと主張し、一躍注目を集めた。その後、組織名を改め、北朝鮮臨時政府の樹立を宣言した。

スペイン当局などによると、2月22日に起きた大使館襲撃事件のリーダー格は、韓国系海外在住者の「エイドリアン・ホン・チャン」と名乗る人物とされる。朝鮮日報は「韓国人宣教師を親に持つこの人物は、米国で小中高校や大学を卒業した。大学時代から米国などで脱北者の救出活動をしており、この時に『北韓自由(Liberty in North Korea・LINK)』と呼ばれる非政府組織(NGO)を立ち上げた」と伝えた。米国の名門・エール大出身という説もある。

同紙は「2006年に中国から脱北者6人を脱出させようとして逮捕・収監されたこともあり、15年からは『朝鮮研究所(Joseon Institute)』所長として活動。金正恩政権の突然の崩壊とその対策を研究してきた」とも報道。襲撃に関与したメンバーとしては「サム・リュ」「イ・ウラン」などの名前も挙がっているという。

マドリードの大使館からパソコン、ハードディスク、携帯電話、USBメモリーなどを奪った自由朝鮮は「FBI(米連邦捜査局)とも情報を共有した」と明らかにし、外国の情報機関とのつながりをうかがわせた。米国務省は「米政府は一切関係していない」と否定しているが、大使館襲撃はスパイ映画さながらの手際の良さだった。

大使館襲撃について北朝鮮は沈黙を守っていたが、3月31日なって初めて反応。外務省報道官は「重大なテロ行為」と非難し、「FBIと反共和国(北朝鮮)団体が関与しているなどの説も広まっており、注視している」と表明した。報道官は「スペイン当局の捜査が最後まで責任を持って進められ、テロ分子と背後の操縦者について国際法にのっとって公正に処理されるよう忍耐を持って待つ」とも付け加えた。

これを受け、自由朝鮮は翌4月1日、自らのウェブサイトで「政治犯収容所の解体、脱北民の北朝鮮送還反対、改革開放など自由の命令を拒否すればするほど、金正恩政権は羞恥を経験することになるだろう」とした上、「われわれは今、大きなことを準備している」との声明を出し、新たな攻勢に出ることを示唆した。(編集/日向)

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