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北京の公園に春の息吹=「食べられる草をいただこう、それっ!」と詰め掛ける「市民軍団」

配信日時:2019年4月4日(木) 10時20分
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春到来ということで、北京市内では公園に足を運ぶ人が増えた。多くの人の目的は、緑地に植わっている食べられる草を持ち帰ることで、公園によっては「大軍」とも形容できる人の群れという。

北京市の冬は厳しい。それだけに、春の到来は感慨深い。市内の各公園では、「春の息吹」そのもののように、さまざまな草の緑が人目を引くようになった。そんな公園に訪れる人も増えた。ところが多くの人のお目当ては「食べられる野草」だ。トイレ内には「野草を抜くこととここで洗うことを禁止します」と書いた貼り紙がある。中国メディアの新浪網が2019年4月1日付で記事を掲載した。

中国の古くからの暦には「二十四節気」と呼ばれる季節の節目が設けられている。現在のカレンダーで4月5日ごろに到来する清明節は、中国人にとってとりわけ大切な「節気」の一つだ。清明節の行事としてはまず、墓参りがある。そして、清明節前後は「踏青(ターチン)」の時期ともされている。「踏青」とは草を踏み分けて野原に入ることを意味する。つまり、長くて厳しかった冬が終わったことで、野遊びを楽しもうということだ。

北京の各公園に足を運ぶ人も増えた。ところが、春を愛でる風流な散策ではなく、実用目的で訪れる人も多い。「大軍」とも呼べる人の群れが詰め掛け、公園内に植わっている食べられる野草を引き抜いて持ち帰るという。

例えば、中国語で「二月蘭」と呼ばれる植物だ。和名はオオアラセイトウだが、中国では「諸葛菜」との名もある。かの諸葛孔明が軍の食用に用いたので、この名がついたという。「二月蘭」は特に人気が高い。記事によると、北京市の東部郊外にある東壩郊野公園では二月蘭が「掃討」されてしまった場所もある。

公園で緑地整備を担当する職員に聞いたところ、「引っこ抜く人もいる。ナイフを使ったりシャベルを使う人もいる。緑地はめちゃくちゃですよ」との説明だった。ただ、草を持ち去ろうとしている人を見ても、直接に注意はしない。「警備員の仕事ですから」との説明だ。ただ、警備員が注意しても「おばさんたちは、まるで無視ですよ」という。さらに、「二月蘭」でなくても食べられる草だったらと「難を逃れることはできない」状態だ。

記事によると、北京市郊外の南海子郊野公園ではマイカーで乗り付ける人が多く、公園前の道路は大混雑していた。若い世代の子連れの一家も多いが、ベビーカーにはビニール袋を用意している。食べられる草を見つけては採取しては入れるという。タンポポを長い根の部分を含めて丸ごと入れている人も多い。

人々が「春の草」を求めるのは、人工的に改良を重ねられた野菜よりも、健康によいとの考えがあるからという。ただし、植物学の専門家によると、多くの人が野生の草の栄養価値は極めて高いと思っているが、健康に極めてよいというのは単なる「伝説」。それどころか虚弱体質の人には悪い影響を及ぼす可能性もある。また、有毒成分のある草を食べられる草と間違えたための中毒事故も時折、発生しているという。

北京市内にあるオリンピック森林公園にも、「野草」を求める人が詰め掛けている。同公園では敷地内のトイレ内の壁に「他の人の迷惑になるので、野草を抜くこととここで洗うことを禁止します」と書いた貼り紙を出した。

ちなみに、同公園のトイレで使用している水は、生活汚水や工業排水を簡易処理した中水道水で、飲用の基準は満たしていないという。(翻訳・編集/如月隼人

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