ミサイル防衛で日米に新たな動き、警戒せよ―中国軍事専門家

Record China    2019年3月31日(日) 15時50分

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29日、環球時報は、ミサイル防衛に関して日米の新たな動きに警戒すべきとする軍事専門家の意見を紹介した。資料写真。

2019年3月29日、環球時報は、ミサイル防衛に関して日米の新たな動きに警戒すべきとする軍事専門家の意見を紹介した。

記事は、軍事専門家の楊承軍(ヤン・チョンジュン)氏の投稿文を掲載。最近、日米によるレーダーに関する動きが活発で、イージスレーダーを共同開発することを発表したことや、25年までに米国が日本に「米本土防衛レーダー」を配備予定であることを指摘し、「これらのレーダーは、中露の新型ミサイルに対応したものである」とする日米メディアの分析を伝えた。

特に、「米本土防衛レーダー」について楊氏は、「米国はこのレーダーによって対衛星ミサイルを監視し、大型の宇宙ごみを観察する計画だが、同時にアラスカとカリフォルニアに地上配備ミサイル防御システムを配備することで、日本の『米本土防衛レーダー』からデータが伝送されると、北朝鮮が発射するミサイルを打ち落とすことができるようにする計画だ」と説明した。

楊氏は、「日本にとってはこのレーダーシステムによってより多くの軍事情報を収集することができ、日本のミサイル防衛能力を高めることができる利点がある」と指摘した。

しかし楊氏は、「アジア太平洋地域にとって、ますます多くの場所により強力なミサイル防衛レーダーシステムが配備されることは、安全面で関係各国に深刻な影響を与える」と指摘。「米国は、レーダー監視網を日本にまで配置することで、中露の弾道ミサイルと極超音速武器をいち早く発見することができ、これまで対応できなかった大陸間弾道ミサイルにも対応できるようになる。しかし、これは米国の軍事力と防衛ラインをさらに長くすることを意味する」と論じた。

また、「日韓は米国の同盟国ではあるものの、ずっと不和が続いている。米国が日本に最新レーダーとミサイル防衛システムを配備すれば、北朝鮮にとって脅威となるだけでなく、韓国の利益と安全にも影響を与えることになる」と分析。中国にとっては、「日米は中国東北部、華北、華東地区の大部分を監視することができるようになり、わが国の安全にとって極めて大きな脅威となる」と指摘した。

その上で、「米国のこのような冷戦思考は、政治的な対立と大国の競争を過度にあおるもので、地域の安全と平和に大きな損害を与え、新たな軍拡競争を引き起こし、世界的な戦略バランスと安定を壊すものだ。われわれは十分に警戒し、必要な時には適切に反撃すべきである」と主張した。

楊氏は最後に、「わが国は、いかなる国によるアジア太平洋地域の戦略的なバランスと安定を破壊するような行為にも断固反対の立場を堅持する。軍事的には、われわれは日本に配備されるイージスシステムやSM-3、及びレーダー配備の進展に注目し、この方面におけるわが軍の部署と防衛能力を強化すべきだ」と結んだ。(翻訳・編集/山中)

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