わずか12平方メートルの24時間営業無人書店、「番頭」は3匹の猫―中国

人民網日本語版    
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江蘇省南京秦淮河の近くにオープンした3匹の猫が店番を務める24時間営業無人書店が、最近、ネット上で話題になっている。

江蘇省南京秦淮河の近くにオープンした3匹の猫が店番を務める24時間営業無人書店が、最近、ネット上で話題になっている。この無人店舗の面積はわずか12平方メートルで、普段は3匹の猫が「番頭ネコ」として常勤しており、客は本を購入する際に、スマホでスキャンして決済する。現在、この書店には約2000冊の本が置かれ、1日平均2、3冊売れており、番頭ネコたちのキャットフードと定期健診代を賄うには足りる程度だという。北京青年報が伝えた。

この書店をオープンしたのは、「90後」(1990年代生まれ)の趙禕依さんだ。趙さんは、「書店は2018年9月にオープンした。本当に狭いので、そこから店の名前は適当に『とっても小さい書店』と名づけた」と話している。

趙さんは、「ホテルを開業するためにビル全体を借りたが、ちょうどこのスペースだけが余った。そこで自分が本好きなこともあり、書店を開くことにしたが、人手が足りないので、セルフ書店にした。書店はちょうどホテルの文化的な雰囲気も高めてくれるので好都合」と続けた。

書籍の貸出ルールについて、趙さんは「非常に適当」と笑いながら話す。これまですでに十数人が借りて行ったが、貸出期間というものは特に定めておらず、新品の本も貸し出したことがあるという。そして、「返却されない場合は、本当にその本が好きだったからだと思うことにしている。実は、現在まで返却されなかったケースは生じておらず、私たちも定期的に蔵書点検している」とした。

この書店は、店名だけではなく、貸出ルールや管理方法までも非常に気ままに行われており、普段は3匹の猫が店番を務めている。「現在書籍は、定価の1.2割引で販売している。支払いは、バーコードスキャンによる決済、あるいは現金をテーブルに置いてもらっている。私は、この店を訪れるお客さんが、読書好きで、本を大事にし、代金を支払わずに持っていくことなどあり得ないと信じている。我々は、近所に住む本好きの人と一緒に『読書好き』グループを作っている。彼らは、時間があれば書店で本を読み、本の整理や店内の掃除も手伝ってくれる。毎日猫に餌をやりに来てくれるホテルで働く女性スタッフもいる」と趙さん。

「書店に来る客は、ホテルの宿泊客や偶然通りかかった人のほか、近くにある相声(漫才)芸人の所属事務所として有名な徳雲社の芸人も来てくれる。彼らは、写真をSNS上にアップしてくれたり、ファンを連れてきてくれたりする。また、他の人から薦められて、猫と遊び、または写真を撮る目的で訪れるお客さんもいる。それだけでなく、一部の人々にとってこの書店は『ナミヤ雑貨店』のような存在になっているため、皆が自由気ままに感想を書き込める伝言板を設けている。客の中には公開するのははばかられるような、ちょっとした願いや思い、日常生活でのトラブルなどを抱えている客もいるため、我々は小さな『意見箱』も用意している。そこに投函されたメッセージに対し、相手の住所や連絡先があれば手紙を出したり、微信(WeChat)のチャットでやり取りをしたりするようにしている」とした。

「書店の経営状況については、利益をあげることを期待してはいないので、商売を拡大して専門書店にするつもりもない。ただ、我々は別の場所にもホテルを開業する可能性があるので、そのホテルの傍らにもこのような書店を開きたいとは思っている」とした。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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