和服イコール「精神的日本人」と考えてはならないが…―中国紙

Record China    2019年3月27日(水) 19時10分

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26日、中国・武漢大学で起きた花見客と警備員とのトラブルをめぐり、済南日報は「和服イコール『精神的日本人』と安易に考えてはならないが…」と指摘する記事を掲載した。写真は武漢大学の桜。

2019年3月26日、中国・武漢大学で起きた花見客と警備員とのトラブルをめぐり、済南日報は「和服イコール『精神的日本人』と安易に考えてはならないが…」と指摘する記事を掲載した。以下はその概要。

武漢大学に花見に訪れた男性2人が大学の警備員ともみ合いになるトラブルが24日に起きた。報道によると、警備員が「和服姿で立ち入ることはできない」と注意したことが発端だそうだ。ネットに上げられた動画には和服のような格好の男性ともう1人の男性が複数の警備員に抑えつけられ、「なぜ殴る?」「自分が着ているのは唐装(中国の伝統衣装)だ」と声を上げる様子が記録されている。

この事件に対してはさまざまな意見が飛び交っており、「男性が和服を着ていたことが原因」と言う人もいれば、「大学に入るための予約手続きをしていなかったせい」と話す人もいる。動画の男性は「唐装」と主張するが、「和服」と考える人は多い。「武漢大学の警備員は本当に和服の男性を殴ったのだろうか」という声もある。どの言い分が正しいかは当局の調査を待たねばならない。

法律的な角度から言うと、和服を着ることは違法行為に当たらない。中国に和服着用を禁じる法律はなく、和服を着るかどうかは個人の自由だ。そして和服は日本の民族衣装のシンボルだが、中国人が和服を着たからといってその人を「精神的日本人」と考えることはできない。戦争当時の日本軍の格好をすることとは本質的な違いがあるためだ。和服を着てげたを履き、刺し身を食べる行為は庶民の日常生活に属する行為であり、中国を侵略した日本軍特有の行為ではない。

ただ、「客は主人に従う」ということをある程度は受け入れねばならない。観光客は武漢大学の花見に関する規定を守るべきだ。例え一部に不適切なものがあったとしても、法に反していなければ遵守する必要がある。大学側が観光客に事前予約と和服を着用しないことを求めている以上、これに従うべきであり、違反者の立ち入りを認めなかった警備員の行為は職務遂行上、正常な行為と言える。もちろん、制止のための手段に行き過ぎがなかったかは別の問題だ。

実際のところ、「和服姿での花見禁止」規定は全く道理がないとは言えないように思う。武漢大学の桜には、旧日本軍が植えたのが始まりという特別な歴史があるからだ。もし、中国人あるいは日本人が和服姿で花見に訪れれば一部の観光客は「挑発行為」と受け止めるだろう。この観点から言うと、この規定は観光客同士の不要な争いの回避に役立っていると言える。

武漢大学の規定が合理的かどうかは別として、観光客はこれに従うべきだ。同時に、和服着用に「精神的日本人」のレッテルを安易な気持ちで貼ってはならない。(翻訳・編集/野谷

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