乱高下し揺れる機内で次々に絶叫、乗客がパニック状態に=韓国・済州島に向った中国機が強風のため着陸不能に

Record China    2019年3月21日(木) 20時50分

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韓国・済州国際空港に向かった中国・春秋航空機が強風のために強く揺れ、乱高下を繰り返した。悲鳴や絶叫が次々に上がるなど、乗客はパニック状態になった。同機は着陸を断念して引き返した。写真は春秋航空機。

浙江省寧波市を飛び立った春秋航空9C8652便は、韓国・済州国際空港への着陸を目前に控えていた。高度が下がった。夜間飛行ではあったが海面も見え始めた。ところが機内は揺れに揺れた。急速降下すると思えば、次の瞬間にはエンジンを吹かして急上昇する。乗客はパニック状態になった。客席のあちこちから絶叫が響いた。中国メディアの新民網が2019年3月21日付で報じた。

9C8652便は20日、寧波櫟社国際空港を午後6時53分に出発した。済州国際空港への到着は同日午後9時40分を予定していた(いずれも現地時間)。済州国際空港に近づき高度を下げる。客室窓から海面も見え始めた。ところが、飛行機は揺れに揺れた。

左右だけではない。上下方向にも大きく揺れ、乱高下した。機体が急に高度を失う。乗客らは、体が座席から浮き上がるような感覚に襲われる。と、次の瞬間はエンジンを急に吹かして上昇する。体が座席に押し付けられる。機内のあちこちから、悲鳴や絶叫、さらに泣き声が聞こえてくる。もはやパニック状態だ。ただ、乗客が撮影したと思われる動画を見る限り、座席から立ち上がる人はいなかったようだ。

済州国際空港とその周辺は強風に見舞われていた。同機は何度も着陸を試みたが、いずれも成功しなかったという。しばらくして機長から、気流のため着陸を断念して上海浦東国際空港に向かうとのアナウンスがあった。乗客はようやく、落ち着きを取り戻したという。

一部乗客は、当時の状況をSNSに投稿した。「死ぬか生きるかの最大の試練を経験した」「超大型のオフロード車で山を走るようだった。ずっと吐き気がしていた」「前の列では、父親が女の子に『お父さんがいるから大丈夫。怖がらなくていい。泣かなくてもいいんだよ』と言っていた。これにはとても感動した」「人生で、生きるか死ぬか以外は全部、小さな問題だ」「私は頭が真っ白になった。周囲の人を見ると、どの人も目つきが恐怖心で充満していた」などの書き込みがある。

当時の心境は「しばらく前の墜落事故で緊張していた。自分の身に突然、降りかかるなんて」だったと、事故を覚悟したと書き込んだ人もいる。エチオピアで3月10日に発生した旅客機墜落事故の記憶が、乗客の心境に与えた影響も大きかったようだ。

済州国際空港への着陸を断念した当初は上海浦東国際空港に向かうとの説明だったが、しばらくして、空中管制の都合により出発した寧波櫟社国際空港に戻るとのアナウンスがあった。そのアナウンスを聞いて、「戻れることになったんだと思えて涙があふれてきた」と書き込んだ人もいる。

20日には済州島周辺の気象不良により、天津、上海、杭州を出発する複数の済州国際空港行きの春秋航空便が引き返したり、運航を見合わせたという。(翻訳・編集/如月隼人

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