<中国人が見た日本>日本にはなぜ、相手を罵倒する言葉がこれほど少ないのか?

Record China    2013年2月14日(木) 15時11分

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13日、中国・広東第二師範学院で教壇に立つ許錫良氏が個人ブログに、「日本にはなぜ、相手を罵倒する言葉がこれほど少ないのか?」と題した記事を掲載した。写真は浙江省杭州市で中国の茶道を学ぶ日本人女性たち。

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2013年2月13日、中国・広東第二師範学院で教壇に立つ許錫良(シュー・シーリャン)氏が個人ブログに、「日本にはなぜ、相手を罵倒する言葉がこれほど少ないのか?」と題した記事を掲載した。以下はその要約。

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友人のお子さんが、日本の名門大学で社会学と言語学を学んでいる。休暇を利用して帰国していた時に会ったので、日本語の習得具合について聞いてみた。彼は少し躊躇(ちゅうちょ)した後、笑っただけで何も話さなかった。

何がおかしいのか尋ねると、「日本語で罵ってみようかと思ったんだけど、思いつかなくて」と話し、「日本語で罵倒語といえば “バカ”くらいしか思いつかなくて。中国の抗日戦争映画でも必ず聞かれる言葉で、今さら面白くもないので」と答えた。「八格(訳者注:発音がバカに近い)」という言葉はなるほど、多くの中国人が知っている日本語の語彙(ごい)である。

彼の説明によると、日本語の「バカ」は本来、「分別がない」「ごく基本的な常識さえわきまえていない」という意味で、漢字で書くと「馬鹿」となる。この「馬鹿」という語は、史記の故事による「指鹿為馬(鹿を指さして馬となす)」に由来するとも言われている。中国ではもともと、「強権によって無理を押し通す」という意味である。

ただ、日本では「バカ」という言葉を聞くことはあまりない。どうしても我慢がならないというような場合以外は、気軽に口に出してはならない言葉だからである。もしも友人関係ならば、この言葉を発することで絶交を意味することにもつながる。知らない者同士ならば、この言葉に続いて、けんかや殴り合いが発生する可能性が高いという。

日本文化は恥の文化であり、やや強い口調の言いまわしが、非常にきついニュアンスに捉えられる。かつて田中角栄周恩来と会談した際に、戦中のことを指して「わが国が中国国民に対して多大なご迷惑をおかけした」と発言し、周恩来は「これほどの大罪を、『迷惑をかけた(訳者注:中国では軽いお詫びの意味で使われる)』で済ませるとはどういうことか」と激怒したという。しかし、日本語の感覚としては、この「迷惑」という言葉がすでに非常に大きな重みを持っており、深い遺憾の意を表しているのである。

日本人は一般に、相手に不満を示す際に、「あなたって人は…」とだけ言って、その後を続けないことが多い。言われた側もこれを聞けば自分の間違いに気づき、後ろめたさを感じる。多くの場合、相手を罵る「バカ」などの言葉を使う必要がないのである。(翻訳・編集/HA)

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