フィギュア・羽生結弦はなぜ、中国人の心を熱くするのか?

Record China    2019年3月18日(月) 9時10分

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日本が世界に誇るフィギュアスケートの羽生結弦にお隣の中国でも熱い視線が注がれている。なぜ、ライバルとも言える日本の選手が中国をここまで沸かせるのだろう。中国人から見た羽生の魅力を探ってみた。写真はCCTVの羽生応援ツイート。

日本が世界に誇るフィギュアスケートの羽生結弦。お隣の中国でも熱い視線が注がれ、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)のファンアカウント・羽生結弦資訊台のフォロワー数は約57万人を数える。中国中央テレビ(CCTV)の「絶賛ぶり」も何かと話題だ。なぜ、ライバルとも言える日本の選手が中国をここまで沸かせるのだろう。中国人から見た羽生の魅力を探ってみた。

▼「羽生選手は『理想の自分』」

都内に住む中国・湖北省出身の呉さんは羽生の熱烈なファンだ。呉さんが羽生ファンになったのは今から4年前のこと。2014-15シーズンの「オペラ座の怪人」が「最初の出会い」だった。当時のことを呉さんは「正直、すごく衝撃を受けました」と振り返る。

羽生は14年11月、上海で行われたGPシリーズ第3戦で男子フリーの直前練習中に中国の閻涵(イエン・ハン)と衝突するアクシデントに見舞われた。呉さんは「まさかの事故でけがをしたのに試合をあきらめない。なぜ重傷を負いながら試合を続けられるのか…。どうやって歩くのか分からないような状態で4回転ジャンプに挑んだ羽生選手はすごく意志が強い人だと思う」とそのインパクトのすごさを口にする。


写真は閻涵と激突した羽生

「彼の演技に感動して無縁だったスケートをやってみた」という呉さんが挙げた羽生の魅力は「ルックス」「性格」「意志の強さ」の3点だ。呉さんは羽生のことを、「スター、優秀なアスリートというより、自分が追い求める『理想の自分』」と話す。

呉さんは羽生の容貌を「見ると忘れられないほどの清らかさ」という言葉で表現。性格については、東日本大震災の復興支援に積極的に関わる姿を引き合いに出した。「羽生選手は世界に感謝し、自分の力で恩返ししてきました」と切り出し、羽生がソチと平昌で獲った金メダルが被災地の人々を笑顔にしたことや、プライベートでも周囲の人に優しく接する羽生の姿などに言及した。

そして、「最も重要な魅力」だと語る「意志の強さ」については、「私を最初に引き付けたのがこれです」と強調し、「5年前の事故、平昌五輪前のけがもそう。どんな逆境にあってもあきらめない気持ちを羽生選手は持っています。私は時々、自分がやるべきことを避けて通りたいと考えてしまうことがある。やる気がなくなるたびに羽生選手のことを思い出し、『理想の自分』に向かって進むよう努めています」「羽生選手と同じ時代に生きることができてとても幸せ」と語った。


写真は平昌五輪での羽生

▼羽生をリスペクトするスケート少年

中国・上海のスケートリンクで朝早くから練習に励む1人の少年。インターナショナルスクールに通う11歳の斉君だ。「皇帝」エフゲニー・プルシェンコ氏に対する羽生の強い憧れは有名だが、斉君はそんなプルシェンコ氏から指導を受けたこともあるスケーター。競技歴4年の彼は「羽生選手には普通の人にはない精神力がある」と語る。

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斉君が羽生の演技を初めて見たのは9歳の時。母親が彼に見せようと、羽生のDVDを買ってきたのがきっかけだった。選手としてより高みを目指しているだけに、「最初はそれほど強い印象を持たなかったけど、成長するにつれて羽生選手のレベルがどれほどのものか分かるようになった」という彼の言葉には重みが感じられる。羽生を目標とするからこその発言だろう。「ファン」としての意識を持っていないことを明かした上で、「すごすぎるレベルです。ずば抜けているし、絶対にあきらめない。普通の人が持てる精神力ではありません」と話した。


写真は斉君

「スケートや他の面で、何か羽生選手の影響を受けましたか」と投げ掛けたところ、斉君は「ぼくたちはみんな、どんな面においても羽生選手に学ぶべきです」と力強く回答。簡潔なコメントだが、彼が羽生を「全面的にリスペクトできる存在」と見ていることが伝わってきた。

けがを乗り越えて勝利を手にし、常に周囲への感謝を忘れない羽生の姿は、多くの人に感動や衝撃、前向きなエネルギーをもたらす。そこに「国境」などという問題は存在しないのだろう。取材に応じてくれた2人の口から「あきらめない」「精神力」という言葉が聞かれたことも印象的だった。

次の冬季五輪は2022年に中国の北京市、河北省で開かれる。3年後に羽生はどこまで進化しているのか。中国のファンたちはきっと、大きな期待を寄せているはずだ。(取材/野谷

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