【CRI時評】「天下は公のために」、中国外交の理念を読み解く

CRI online    2019年3月8日(金) 23時40分

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 中国の全国人民代表大会(全人代)が8日に行った外交部長記者会見で、王毅国務委員兼外交部長は2時間をかけて、中国内外のメディア21社の記者からの質問に回答した。記者による質問は、昨今の世界で大いに注目を集めている問題、大国関係から地域的な衝突、朝鮮半島の問題からアフリカ大陸にまで...

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 中国の全国人民代表大会(全人代)が8日に行った外交部長記者会見で、王毅国務委員兼外交部長は2時間をかけて、中国内外のメディア21社の記者からの質問に回答した。記者による質問は、昨今の世界で大いに注目を集めている問題、大国関係から地域的な衝突、朝鮮半島の問題からアフリカ大陸にまで及んだ。王部長の回答は、全世界の未来と発展に対する中国の深い思索と、グローバルガバナンスについてさらに大きな役割を果たしたいとの希望を示すものであり、新中国の外交の理念が「天下は公のために」であることを明らかにするものだった。

 複雑かつ変化の多い国際環境にあって、中国人民は団結奮闘し、励まし合いながら70年間を前進してきた。特に40年間の改革開放を経て、8億人近くが貧困から脱却し、中国は一躍、世界第二の経済体になった。中国の発展モデルはますます多くの発展途上国の同感を得て、その手本になっている。ガーナから来た一人の記者は、アフリカの国家による中国の発展モデルに対する同感はますます強まっており、「一帯一路」建設への参加にますます積極的になっていると述べた。王部長は率直に、「一帯一路」は「債務の落とし穴」では決してなく、民に恵みをもたらす「パイ」だと述べ、さらに、「地政学の道具」でも決してなく共に発展するチャンスだと述べた。

 残念ながら、人類が前進していく大きな潮流の中で、一部には逆流も発生するものだ。すなわち、中国の発展に敵意を燃やし、いたるところで中傷して中国を貶め、中国との「縁切り」が必要と唱え、果ては他国を威嚇してまで、中国の平和的発展を押さえつけようとする者がいる。王部長はこれに対して、中国との「縁切り」はチャンスとの「縁切り」であり、未来との「縁切り」であり、ある意味では世界との「縁切り」だと、極めてはっきりと表明した。この観点は実に、よく考え実感する値打ちのあるものだ。

 ある国によって企業や個人が圧力を加えられた場合、中国は法律を武器に自らの利益を維持することを奨励している。王部長の言葉を使えば、「声を上げない臆病者」にはならないということだ。なぜなら、守るべきものは一つの企業の権益であるだけでなく、一つの国家、一つの民族の、正当な発展の権利であり、さらには、自らの科学技術の発展レベルを向上させたいと望むすべての国家が持つはずの権利だからだ。

 王部長は、居丈高に他者に強いることは中国の伝統でなく、国が強ければ力により覇を唱えるやり方は、中国の選択するところではないとも直言した。世界において唯一、中断することなく5000年も連綿と続いてきた古い文明国として、中国は一貫して異なる文明との相互尊重や、世界各国との平和共存、国際社会と協力してウィンウィンとなることを理想、信念、目標としてきた。「中国は権利を堅く守る。ただし覇権を求めることはありえない」のであり、公平な正義こそが、中国外交が堅く守るものだ。

 「窮すればすなわち、ひとりその身を善くし、達すればすなわち、天下を兼ね済す(逆境にあればひとり自分の身を修めて立派にし、栄達すれば天下の人々を助ける)」と言う。これは、中華民族と中華文明が一貫して崇拝してきた「天下は公のために」という理想の心情だ。かつて製紙、印刷、方位磁針、火薬という四大発明で人類に貢献した中華民族は、新たな時代にあたって改めて、世界の平和的発展に新たな発展モデルで貢献し、普遍的な恩恵をもたらす新たな発展の提唱を行う。中国が平和的発展の道を堅持し、協力とウィンウィンの理念を実践し、現状の国際関係を維持し、さらに多くの国際的責任を果たすと約束することについては、信じるに足る理由があるのだ。中国は世界平和の維持と人類の進歩を促進するために、さらに大きな貢献をしていく。(CRI論説員 呂暁紅)

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