日本では浪人生活も人生の財産となる―中国メディア

Record China    2019年3月9日(土) 20時10分

拡大

中国メディアの青年参考は7日、日本の浪人生活を紹介する記事を掲載した。資料写真。

中国メディアの青年参考は2019年3月7日付で日本の浪人生活を紹介する記事を掲載した。

記事は、「現代日本における浪人とは、志望校に合格できず、次の年に再び挑戦する人のことを指す。その多くが高得点を取る受験生で、強い意思を持っているため、志望校に入学するために他の大学に合格していても浪人することを選ぶ場合が多い」と紹介した。

その上で、「不合格となり、1年間再び受験勉強しなければならない生活は、浪人生にとって精神的なストレスになると容易に想像できるが、日本経済新聞の報道によると、必ずしもそうではないという」と続けた。

理由としては、「予備校が充実していること」に関係があると紹介。予備校の講師は教え方の上手な人が多く、学校のような上下関係もなく、楽しく学べるからだという。また、社会から差別されることもなく、親も浪人することに寛容で、むしろ浪人する方が「気骨がある」と考えるのだと伝えた。また、作家の村上春樹氏やノーベル賞を受賞した利根川進氏、さらには小泉純一郎元首相なども浪人経験者で、浪人時代は「人生の財産となっている」と論じた。

記事は一方で、「とはいえ実際には浪人生の生活はそれほど良いことばかりではない」と指摘。心理的な圧力は極めて大きく、14年に日本の精神科医が発表した研究によると、「浪人生の中には鬱(うつ)的な傾向を示す人が少なくなく、自分に共感できず、試験に失敗したことばかり考え、来年また挑戦しなければという焦りや怒り、面倒くささに浸っている」のだという。

記事は、浪人経験者からは「浪人時代は大きな圧力を受けていて、試験のたびに最後の審判を受けるかのような気分で、自分が本当に合格できるか疑っていた」「試験が近づくと勉強に手が付かず、寮の天井を眺めて、なぜ自分はこんなにも役立たずなんだろうと考える」などの声があると紹介。また、浪人生活は費用の面でも圧力となっており、著名な予備校の学費は高額で、これに生活費も加わると多くの家庭にとって経済的な負担になると伝えた。

さらに、浪人生の社会的な名声は決して悪くはないものの、すべての人が肯定的に見ているわけではないとも紹介。脳科学者の茂木健一郎氏が「一浪、二浪などの言葉自体が、高校から間を空けずに大学に進学することを前提にしており、多様性のかけらもない。貧弱な人間観、キャリア観。その程度の人たちが集まったのが日本の大学。頭が悪すぎる。本来、多様な人生の履歴の中で、自分のタイミングで大学に行けばいい」とツイッターで述べ、多くの「いいね」が寄せられたとも伝えた。(翻訳・編集/山中)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携