中国国防費7.5%増、西側はまた「中国軍事脅威論」を持ち出したが…―中国紙社説

Record China    2019年3月7日(木) 7時20分

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中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は5日、「中国国防費7.5%増、西側メディアはまた『中国軍事脅威論』を持ち出した」と指摘する社説を掲載した。写真は15年9月の中国の軍事パレード。

中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は5日、「中国国防費7.5%増、西側メディアはまた『中国軍事脅威論』を持ち出した」と指摘する社説を掲載した。以下はその概要。

中国の2019年の国防費予算案は、前年比7.5%増の約1兆1900億元(約19兆8000億円)であることが報じられた。伸び率は昨年の8.1%より低い。毎年、両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)の時期になると西側メディアは中国の国防費増加をめぐって「中国軍事脅威論」をあおり立てるが、今年も例外ではなかった。今年は「使い道の不透明性」が集中砲火を浴び、「中国の実際の国防費は公表される額を上回る」との声もあったが、こうした非難は以前から存在するものだ。

中国の国防予算、実際の軍事力を客観的に見てみると、中国と国防費世界1位の米国(7000億ドル強。約78兆2500億円)との間には巨大な差がある。そして、中国の国防費は世界2位の規模だが、実際の戦力は2位に届かない。これは中国の軍事力が急速に伸びる一方、「ストック」が少ないためだ。中国は実際の戦力を引き上げる上で長い道を歩まねばならない。中国海軍が現在の米海軍のレベルに達するには数十年を要するだろう。

ここから分かるのは、中国の今の世代が米軍に匹敵する軍事力確立を目標とすることは考えにくいということだ。中国の国防費増加の目的は現実的な国防需要を満たすことにある。中国の国防戦略は「防衛」であり、中国が直面する安全上の脅威や課題も増え続けている。米国は中国への各種圧力を強め、中国の安全リスクを大きく高めた。

この先の関心に値する傾向や状況として次の三つが挙げられる。一つ目は「中国の国防費の総量はさらに拡大するが、中国に世界の覇権を手に入れようという野心はない。将来の中国も世界的軍隊としての国防費維持を求めることはない」だ。二つ目と三つ目は「手の内を見せるための軍拡、軍事力競争を中国と米国が行うことはあり得ないことがグローバル化によって決定づけられた」「中国と米国の戦略構想は異なる。両国は伝統的意味の軍拡競争を形成し得ないだろう」だ。

米国はさまざまな面で先進的だが、全体的な思惟は立ち遅れ、伝統的な地政学観にとらわれている。米国はその核兵器庫を「小さすぎる、遅れている」とするが、これは武力で世界を脅かせるという古い認識だ。

中国は無分別に戦争を起こしてはならないことを自覚している。中国はその軍事力が増すにつれ、「武力の存在意義は平和維持」という道理をより重視しているのだ。(翻訳・編集/野谷

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