日本ではごみ捨ても「生きるためのスキル」、中国でも分別の意識高まる―中国メディア

人民網日本語版    
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「ごみの分別」を話題にするなら、日本について語らないわけにはいかない。日本においてごみ捨ては「一大事」であり、誰もがマスターしなければならない「生きるためのスキル」だ。

「ごみの分別」を話題にするなら、日本について語らないわけにはいかない。日本においてごみ捨ては「一大事」であり、誰もがマスターしなければならない「生きるためのスキル」だ。引っ越しすると、まずごみをいつ出し、どのように分別するのかを確認する。日本人だけでなく、日本に住んでいる外国人もそのノウハウを知っておかなければならない。

日本では、ごみが細かく分別され、地域によってその方法も異なる。日本人であっても、外国人であっても、引っ越し先の市(区)役所などに行って手続きを行うと、ごみの分別方法と出し方を詳しく説明するガイドブックを渡される。そこには、どの種類のごみを何曜日の何時に出せばよいかも紹介されている。

筆者が東京に引っ越してきた時にも、目黒区の自治体が発行するガイドブックをもらった。そこには、100種類以上のごみの分別方法や、どの種類のごみを何曜日の何時に捨てなければならないかが紹介されていた。例えば、筆者が住んでいる地域では、生ごみは火曜日と金曜日の午前7時から9時の間に出し、新聞紙や瓶、缶などの資源ごみは木曜日の午前7時から9時の間、不燃ごみは第二・第四土曜日の午前7時から9時に出さなければならない。また、大型家電や家具などは「粗大ごみ処理手数料」が必要で空気清浄機や炊飯器などは300円、電子レンジは600円を支払う必要がある。

日本では、各世帯が指定の場所にごみを捨てなければならない。大通りにはほとんどごみ箱はない。もし外でごみが出た場合は、持って帰って捨てなければならない。決められた場所以外の所に捨てると、「不法投棄」となる。誰かが不法投棄しているのを見つけた場合は、通報することができる。日本の法律は、不法投棄をした場合、「懲役5年以下、または1000万円以下の罰金」とはっきり定めている。

しかし近年、中国でも「生活ごみの分別制度実施案」や「『ごみのない都市』建設活動案」などが実施されるにつれ、ごみの分別事業が急速に進められている。また、テクノロジーもごみの分別という問題の解決に新しいアイデアを提供しており、独自に研究開発し、独自に製造したスマート設備を利用してごみの回收を行っている企業が日に日に増加している。

例えば、ごみの運搬や処理の面では、企業はリアルタイムのモニタリングビッグデータシステムを通して、運搬、処理するごみの優先順位を定めることができる。そして、ごみを直ちに回収センターに運び、統一して分別、圧縮、整理し、リサイクル企業に運ぶ。人々の意識を変えるという面において、スマート設備を導入することによって、人々がごみの分別のメリットをすぐに感じることができるというのが最大の利点となる。

設備のパネルの指示に従って操作し、ごみを捨て、QRコードをスキャンすると、その場で、現金やポイントがもらえたりするといった具合だ。そうすることで、人々はごみの回収チェーンにおいて、一人ひとりが重要な役割を担っているということを知り、責任感や積極性を向上させることができる。

事実、ごみの分別事業が発展しているだけでなく、一般の人々の環境保護に対する意識、ごみの分別に対する意識も高まっている。

中国人は「食」へのこだわりがあるため、一般家庭で作るような料理でも多くのごみが出る。種類も多いため、分別するのは至難の業。しかし、上海に住む女性・金さんは最近、たくさんのごみを工夫して分別し、捨てていることで、話題となっている。

5人家族の金さんの家には14個のごみ箱があり、うち7個は分別ごみ用。リビングには生ごみと普通ごみを分別して捨てることができる手作りのごみ箱が置かれている。

金さんは魚、肉、野菜などを使って料理を作るとき、種類ごとに分別して捨てている。野菜などは生ごみ用のごみ箱に、プラスチックパックは普通ごみの箱に捨て、空き瓶は洗い、空き缶はつぶして資源ごみとして捨てる。おやつの袋などは3種類に分けて捨てる。ごみを捨てるにも頭を使っているのだ。

80後(1980年代生まれ)の陳立●(チェン・リーウェン、●は雨かんむりに文)さんはカナダのニューファンドランドメモリアル大学で環境史を学んだ後、南カリフォルニア大学で中国のごみの分別と回收の歴史を研究課題にして学んだ。海外での学習と研究の経験がきっかけとなり、陳さんは「歴史」という観点から中国のごみの分別問題を考えるようになった。

ごみが分別されずに処理されるという問題を解決するためには、ごみの発生源を見つけなければならない。「ごみを減らすためには分別体系を構築するのが第一歩」という陳さんは、「中国の農村から着手することにした。「都市のごみ問題と比べると、農村には整ったごみ収集システムがなく、空白状態であるため、それを構築しなければならない」としている。

陳さんによると、ごみを出す人から始まり、それを收集し、処理するまでのたくさんの人がごみ処理チェーンの一部となっている。そのチェーン上にいる人のつながりをきちんと調整しなければ、ごみ処理問題を効果的に解決することはできない。陳さんがテスト事業として選んだのは河北省▲水県南峪村(▲はさんずいへんに来)で、村民に呼びかけて、生活ごみを収集している。

「いつかごみゼロの社会を実現するというのが私の夢。今でもどのようにごみを分別したらよいのかよく分からないという人もいる。したいと思っていても、その経験がないのだろう。でも、帰国して数年の間に、中国の人々の環境保護に対する意識やごみの分別に対する意識が目に見えて高まっているのを感じる」と陳さん。

環境保護の意識が高まっているのを見て、陳さんは自信を強め、一層やる気が起きたという。今後の計画について、陳さんは、「チャンスも課題もある。これはそんな簡単にできることではない。ごみの分別をやり遂げたい」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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