中国、イラン原油の輸入削減で米国が求める「制裁」には同調せず

配信日時:2019年2月24日(日) 10時10分
中国、イラン原油の輸入削減で米国が求める「制裁」には同調せず
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中国外務省の耿爽報道官は、米国の求めに応じる形でのイランからの原油輸入を削減することはないと述べた。写真は訪中したイランのラリジャニ国会議長と握手する中国の習近平国家主席。2019年2月20日撮影。
中国政府・外交部(中国外務省)の耿爽報道官は2019年2月22日に行った定例記者会見で、米国の求めに応じる形でのイランからの原油輸入を削減することはないと述べた。ただし、中国の実際の行動については予断が許されない状況だ。

問題の発端はイランが核開発に着手したことだった。2000年以降には本格的な成果を示し始めたことから、2007年には国連安保理もイラン制裁の決議を採択。ただし2015年には、米英仏独中ロとイランが、開発施設の縮小や条件付き軍事施設査察受け入れで最終合意し、同問題は解決に向かうかに見えた。しかし米トランプ大統領は18年5月、最終合意からの離脱を宣言。原油輸入の停止など、イランに対する経済制裁の再開を求めるようになった。

また、イラン産原油の輸入凍結についてサウジアラビアのムハンマド皇太子は、「米国はサウジと他の石油輸出国機構(OPEC)加盟国に、イランからの供給が失われた場合に、その分を確実に供給するものを要請した。そのことは、実行されている」と発言。一方で、トランプ大統領はOPECが十分な行動をとっていないことが原油価格上昇に結びついていると発言するなどで、問題は米国やサウジなどの関係にも波及することになった。

22日の定例記者会見で同問題についての質問を受けた耿報道官は、原油輸入の削減については直接言及せず、自国とイランやサウジアラビアの関係について(1)中国はイランとサウジの間で、正常なエネルギー資源協力を保持している、(2)中国は一貫して明確に、一方的制裁と「ロングアーム管轄」には反対している、(3)中国は自らの経済発展の必要性にもとづき、自主的にエネルギー資源についての対外政策の方向性と規模を確定する――と述べ、米国の求めには応じない自国政府の方針を、改めて明らかにした。

「ロングアーム管轄」とは本来、民事訴訟についての米国の法概念で、裁判所が所管外の場所の被告に対しても判決が有効とする考え方だ。国際政治では、自国の決定に他国を従わせることを意味し、中国は強く反対しつづけている。

中国は一貫して、イランとの友好関係を維持しており、2015年まで西側主要国がイランからの原油輸入を停止していた時期にも、輸入を続けていた。中国は西側諸国から批判されたが、イランの中国に対する信頼度は高まった。2015年の合意達成も、中国のイランに対する説得が極めて有効だったとされている。

中国とイランの親密な関係は現在も変わらず、習近平国家主席は20日、訪中したイランのラリジャニ国会議長と会談し、「中国とイランは長年にわたり友好関係をはぐくみ、相互の信頼を築いてきた」「国際社会や地域の情勢がどう変わろうと、イランと包括的かつ戦略的なパートナーシップを築くという中国の決意は変わらない」と発言したと報じられた。

ただし、2018年11月には中国がイランからの原油輸入を大幅に減少させたとの報道もあった。米国と中国は19年3月2日までに、ワシントンで開催されている第7ラウンド経済貿易ハイレベル協議の日程を2日間、延長することを決めた。イランを巡る方針が、米中両国の取り引き材料にされている可能性も否定できない。中国の対イラン方針が、「建前と実利」を巡り大きく揺れ動く可能性もまた、否定できない状況だ。(翻訳・編集/如月隼人
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