「日中経済文化促進会」が発足、相互発展へウィンウィンの輪を広げ平和友好に資する―東京で設立会
配信日時:2019年2月22日(金) 13時20分

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出席した関澤秀哲・元新日本製鉄副社長は1978年秋にトウ小平氏が新日鉄君津製鉄所を訪問の際に接遇した経験を披露した上で、「“改革開放”後の中国の発展ぶりは驚異的。この会を通じて日中相互理解と相互発展につなげたい」と語った。馬丹輝・凱際船舶代理有限会社社長は「日本には学ぶべきところが多くあり、経済と文化をさらに発展させたい」と強調した。
昨年は日中平和友好条約締結40周年の節目の年に当たり、安倍首相が10月に中国を訪問し習近平国家主席と会談、(1)競争から協調へ(2)隣国同士として互いに脅威にならない(3)自由で公正な貿易体制を発展させる―などで合意。日中両国の経済文化交流のさらなる拡大が期待されており、今年は習近平国家主席の訪日も予定されている。
中国の国内総生産(GDP)は改革開放後の40年で224倍になり、世界経済に占めるGDP比はわずか1.8%から15.2%に拡大。1人当たりの可処分所得も152倍に達した。IMFによると、2014年に、実態に近い購買力平価(PPP)方式で米国を追い抜き世界1位に躍り出た。消費市場としても実質世界一で、日本をはじめ多くの国にとって貿易相手国のトップを占めている。
一方で発展途上の中国は、産業、医療、環境、エネルギー、観光、金融、投資などのほか、アニメをはじめとするソフトパワー分野で、日本の高い技術や洗練された運用管理システムを求めている。WTO(世界貿易機関)など国際機関加盟により知的財産権に関する法整備も進んでいる。
そこで、日本の産業やソフトパワーと中国の消費市場の橋渡しや文化交流を果たすべく日中経済文化促進会を設立することになった。中国の企業・団体などのニーズや要望を吸い上げ、経験が豊かな日本の企業、団体や個人につなげて実利を共有することを企画している。(SK)