「中国式年越し」親戚からの質問攻撃攻略法―中国メディア

Record China    2013年1月28日(月) 15時23分

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25日、「中国式年越し」では、親戚たちが入れ換わり立ち替わり自分を「包囲」し、「恋人はできたの?」「年末ボーナスはいくらもらった?」「長い間結婚を先送りしているけど、子供は一体いつ?」など、さまざまな質問で攻撃してくる。写真は武漢から帰省する大学生。

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2013年1月25日、春節(旧正月、今年は2月10日)まで残すところ約2週間となった中国。故郷への帰省がかなわない人にとって、実家への郷愁はひとしおであろう。だが、帰る人は帰る人で、さまざまな煩わしさで気が重いものだ。「中国式年越し」では、親戚たちが入れ換わり立ち替わり自分を「包囲」し、「恋人はできたの?」「年末ボーナスはいくらもらった?」「あなたたち、長い間結婚を先送りしているけど、子供は一体いつ産むの?」など、さまざまな質問で攻撃してくる。聞く方は特に深い意味もなく何気なく質問しているのかもしれないが、聞かれる方にとってはそのひとつひとつが心に重く引っかかる。広州日報が伝えた。

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新年の集まりでは、このような「聞きたがり屋」の親戚たちが入れ換わり立ち替わりあなたを「質問攻め」にするだろう。彼らの攻撃を迎え討つ準備はできているだろうか?記者は23日、たいてい旧正月には帰省する、都市に出て働いている多くの人から、「中国式年越し」対策について話を聞いた。

■攻略法1

こんな人に:結婚適齢期を過ぎた独身

手段:攻撃を適当にかわし、相手の弱点をソフトに突く

長所:お互い気まずい思いをせず、メンツも保てる

注意点:口下手の人は控えること

広州のIT会社で働く陳平(仮名、男性)さんは今年32歳になるが、仕事が忙しいことやその他の事情で、いまだに独り身だ。実家で年越しをすると、親戚や友人から必ず「彼女」の話題が持ち出される。しかし、「死んだ豚は熱湯を恐れない」ということわざは自分のことだと自嘲する陳さんは「こうした話題が出た場合の対策を今では完全にマスターした」と話す。

IT業界に身を置いているが、「孫子の兵法(春秋戦国時代の戦略書。最古かつ最高の兵法書と言われる)」を愛読する陳さんは、親戚からの「質問攻撃」の攻略法について次のように語った。

「まず、恋愛・結婚の話題に関しては、産み育ててくれた両親には何も隠すことはない。ただ、毎年帰省する前に親に電話をかけ、どこそこのだれだれが入学した、結婚した、就職したなどの、各親戚の最新情報を得ることにしている。それらの情報から、各家庭の『弱点』を仕入れておく。どこの家庭にも大抵、何らかの困りごとや問題があるものだ」。

「『切り札』を手に入れたとはいえ、親戚が集まった時に積極的に攻撃をしかけるようなことはしない。『恋人がいない』という話題は『大きなダメージ』であることは確かなので、自分からは決して話題にしない。ただ成り行きにまかせて、『防御』に徹する。親戚がその話題を振って来た時はディフェンスに回る。ディフェンス方法は『お茶を濁す』というやり方だ。相手が『恋人』の話題を持ち出せば、二言三言適当な言葉で返し、『仕事』など別の話題に持っていく。また、相手が『仕事』について質問してきた時は、やはり適当な返事をして、『就職』の話に発展させる。そうして雑談しているうちに、相手の家庭の『弱点』に触れる話題が出て来る。その時こそチャンス到来だ。とてもソフトで良心的な言い方で、『お宅の子供は一流大学に通っているから、就職も全く問題ないでしょうね?』と尋ねる。そして、冷静沈着に相手からの返事を待つのだ。それを聞いて、慰めの言葉を相手にかければ、お互い気まずい思いをすることなく、メンツも失われずに済む」。

■攻略法2

こんな人に:就職がなかなか決まらない大学生

手段:泣き落とし

長所:人の同情を引く

注意点:自尊心が強い人は控えること

24歳の盧江平さん(仮名)は、広東省仏山市の某国有企業で半年前から仕事をしている。昨年の春節は、彼にとって本当につらいものだった。某有名大学の院生だった彼のクラスメートの多くは、その時点で就職が決まっていたが、盧さんだけはまだ求職中だった。

昨年の春節、多くの親戚から就活の状況を聞かれたという盧さん。「年越しの宴会の時、親戚全員が僕の就職に注目した。その時の何とも言えない気持ちは、とても言葉では言い表せないものだった」と振り返る。

しかし、盧さんはすぐに攻略法のツボとして「泣き落とし」を思いついた。「どれだけ僕が頑張っても、インターンシップ先の会社はなんのかんのと文句をつける。僕にどれだけ才能があっても結局は認められない」と、自分の傷心を明らかにして、涙で目を赤くした。その後、この話題について彼らが再び聞いてくることはなかったという。「親切な親戚のおじさんはコネを使ってある優良企業のインターンに僕を行かせてくれた。その後、その会社の正社員になることができた」と盧さん。

■攻略法3

こんな人に:結婚の許しを得るため、彼女の両親に会いに行く人

手段:モノより心を重視し、相手の母親の心をキャッチ

注意点:相手の母親が賢すぎる場合は控えること

趙さん(27)は昨年の春節、上海にある彼女の実家で初めて将来の義父母と年越しをした。趙さんは江蘇省蘇州市の某国有企業で働いており、給料は悪くない。しかし上海の女性を嫁に迎えるのは大変なことだ。女性の両親それぞれに現金1万元(約14万円)を包む以外に、彼らへの贈り物は何が良いかと趙さんは頭をひねった。

どんな贈り物なら趙さんのメンツが立ち、同時に「痛い出費」にならなくて済むのか。これは彼にとって本当に難しい問題だ。「僕だって大金持ちじゃない」と趙さん。上海に里帰りする前の1カ月間、彼女に頻繁に電話をかけ、彼女の両親の好みを聞き出した。彼女からの返事を聞き、落ち着いてその答えを分析した。その結果、趙さんは2人に美しく包装された紫砂の茶道具と景泰藍の花瓶を贈ることにした。また、上海に行く前にロウバイ(中国原産の落葉低木)を2株買った。

新年早々、将来の娘婿から精巧で美しい贈り物をもらい、我が娘に対して本当に優しい言葉遣いをする彼の様子を見た両親は、彼をしきりに褒めた。趙さんによると、これらの贈り物は実は全部で2000元(約2万8000円)もしなかったという。「茶道具は自分で宜興まで買いに行き、花瓶は友達に頼んで代理購入してもらった。これらの贈り物の良い点は、どちらも普通の人が値踏みするのが難しいことだ。10万元(約140万円)と値踏みする人もいれば、せいぜい500元(約7000円)と言う人もいる」と彼は打ち明けた。

「彼女のお母さんの心を射止めるためのツボは贈り物そのものではない。誠実な態度で、身勝手を慎み、いつも正直であることが、一番大切なことだ。お義母さんの目の前で彼女に対して誠実に接し、自分の長所を見てもらうことは、言葉と行動による一種の芸術表現といえるだろう」と趙さんは続けた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/TF)

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