一人っ子世代の生産現場離れが深刻に、工業時代の終わりが到来か―中国

Record China    2013年1月26日(土) 10時30分

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23日、中国では製造業などの現場で働く若者が減少しており、若者世代の深刻な労働力不足を引き起こしている。写真は安徽省合肥市から各地へ帰省する出稼ぎ労働者や学生。

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2013年1月23日、環球時報(電子版)によると、ロシアメディア「Finmarket」は21日、中国では製造業などの現場で働く若者が減少しており、若者世代の深刻な労働力不足を引き起こしていると伝えた。

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中国の生産年齢人口は今年ピークを迎え、これ以降徐々に減少していく。ただし、しばらくは豊富な労働力が農村部から都市部へと移転し続けるため、中国経済が直ちに高齢化の脅威を受けるわけではない。

しかし、欧米の評論家やメディアの間では、中国は小康社会(ややゆとりのある社会)を達成しないうちに衰退が始まったとの認識が広がっている。その原因は中国政府が70年代末に開始した一人っ子政策にあるという。

アナリストは「中国経済の成長はしばらくは大きな影響を受けないだろうが、この政策は若い世代の考え方を大きく変化させた」と指摘する。79年以降に生まれた世代は「小皇帝」と呼ばれ、簡単に人を信じず、リスクを嫌う傾向が強い。

中国の製造業界などの現場では現在、若い労働力の深刻な不足に悩んでいる。2000〜10年の10年間に、中国の16〜24歳の人口は1億9600万人から2億1000万人へと増加したが、その大部分はまだ在学中だ。

また、中国の高校生の専門学校や大学への進学率は、00年に51%だったものが10年には80%へと急伸し、一方でこの間の16〜24歳の求職者の割合は57%から34%へと急落した。こうしたデータ労働市場へ進出する年齢がますます遅くなっていく傾向を示している。

これらの状況は労働市場へ参加する若者がさらに減ることを意味する。同時に、高等教育を受けた若者は卒業後にその大部分がオフィスワーカーとなり、製造業や建築業界の現場で働くのは教育程度が低い若者や農村部出身者に限られてしまうことになる。中国の製造業界や建築業界は今後、農村からの中年ブルーカラーの労働力に依存せざるを得ず、このことは中国の工業時代終結の始まりを意味していると言えるだろう。(翻訳・編集/HA)

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