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中国の宝くじは社会の落とし穴、中毒者は700万人―米メディア

配信日時:2013年1月25日(金) 15時48分
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24日、環球時報の報道によると、米NBCテレビの公式サイトは今月22日、「中国の宝くじブームは社会の落とし穴」と題する文章を掲載した。写真は上海市にある宝くじ販売店。
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2013年1月24日、環球時報の報道によると、米NBCテレビの公式サイトは今月22日、「中国の宝くじブームは社会の落とし穴」と題する文章を掲載した。

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北京市で小さな店を営む白髪交じりの崔勝軍(ツイ・ションジュン)氏は、過去100回の宝くじ抽選結果(当選番号)を記録している。崔氏は、「宝くじの当選番号には、必ず決まったパターンがある。その番号を研究すればいい。今や私は、その道ではちょっとした専門家だと自負している」と語った。彼は今まで損をしたことがないと自慢していたが、高額当選をした経験がない事実も、素直に認めている。

崔氏は、ほかの数百万人の中国人同様、宝くじに病みつきになっており、スクラッチくじ、双色球、サッカー宝くじなど、さまざまな宝くじを買い求めている。彼のように賭けごとにふける人は世界各国どこにでもいるが、外国とはひとつだけ違う点がある。それは、中国では、賭博は違法だということだ。ところが、崔氏は罪を犯したわけではない。彼が購入したのは、あくまでも国営の宝くじだ。中国では、毛沢東時代から、あらゆる種類の賭博は例外なく禁止されてきた。1980年代末、政府は増税を目的に特例として、福利システムの発展支援という名目で宝くじを創設した。その後20年あまりが経過し、中国では、世界史上類を見ないほどの宝くじブームが訪れた。

中国の宝くじ販売額は2012年、前年比約20%増の400億ドル(約3兆5742億円)に達し、米国に次ぎ世界第2位となった。北京師範大学中国宝くじ事業研究センターの陳海平(チェン・ハイピン)氏は、「生活レベルの改善に伴って、中国人は、より多くの楽しみや経験を求めるようになった。ギャンブルに対する欲求も、その一つといえる」と指摘した。昔ながらの「賭博」は、社会にとって好ましくない「癌」のような存在だが、現在の中国の指導者達は、宝くじブームがもたらすマイナス影響について、あまりにも思慮に欠けていると言わざるを得ない。

宝くじの売り上げは、政府の税収収入の1%にも満たない。収益のほぼ全てが、深刻な資金不足に陥っている社会保障システムのための補充資金に運用されている。少なくとも、表面的には、そうなっている。だが、批判的な立場に立つ人は、収益金が本当に有効に使われているかどうかについて疑いの目を向けている。34の省レベル行政部門のうち、2011年の宝くじ収益金の用途について公開したのは、わずか9部門だった。著名な経済学者の郎咸平(ラン・シエンピン)氏は、2012年テレビに出演し、宝くじ購入を控えるよう視聴者に呼びかけた。

宝くじの収益金は、本来、貧困層を支援するためのものだが、宝くじの需要は、主に社会の最底辺にいる人々から来ている。この問題は、貧富の格差が激しい中国において、特に深刻なものとなっている。北京師範大学中国宝くじ事業研究センターの陳氏は、「多くの国民、特に中・低所得者層は、毎日どれだけ汗水たらして働いても、自分の家は永遠に持てないことを知っている。だから、彼らは、宝くじで、自分の運命を180度変えることを望んでいる」と指摘した。高額の賞金に血迷い、人々は、このような「一枚の宝くじが運命を一転させる」という妄想をさらに膨らませている。

北京師範大学の研究によると、中国で宝くじをいつも買っている2億人のうち、約700万人が、「問題のある宝くじ購入者」であり、「宝くじ中毒」に関する報道も増える一方だ。賭博サイトや携帯電話用アプリが急増していることで、中国の宝くじ発展情勢がより複雑になっており、新しい、若年世代の「宝くじ中毒予備軍」が、そのターゲットとなっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/内山

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