白血病を公表した競泳の池江璃花子について「がっかり」などと発言した桜田義孝五輪担当相が、13日の衆院予算委員会で謝罪。野党からの辞任要求には「職務を全力で全うする」と拒否した。

桜田氏は12日の池江の発表を受け、「金メダル候補で、日本が本当に期待する選手なのでがっかりした」と発言。「治療に専念して頑張ってもらいたい」とも語ったが、「（東京五輪の）盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」と続けた。

これから闘病生活が始まる池江に対して「がっかり」と述べたことや、病状よりも五輪の盛り上がりを心配したかのような発言に批判が殺到。13日の衆院予算委員会で答弁を求められた桜田氏は、問題の発言について「配慮を欠いた。おわびをし、撤回させていただきたい」と述べたが、辞任については否定した。

桜田氏の問題発言が物議を醸していることは、スポーツメディアの他、中国国営の新華社が取り上げるなど、中国でも比較的大きく報じられている。

中国のネットユーザーからは桜田氏の発言について「本当に人間性がない」「冷血すぎる」「日本国民はこの人にがっかりしていることだろう」「こういう人は五輪担当大臣として不適格」といった批判の声が上がり、中には「池江は中国においでよ。日本政府は君の成績しか求めていないようだ」「中国に来たらすごい待遇だよ。家も車もなんでももらえる」などと勧める声も上がっている。

また、桜田氏が過去に「（同担当相に）なぜ選ばれたか分かりません」と発言したり、予算に関する質問で「1500億円」を「1500円」と言い間違えたり、USBのセキュリティーに関する質問に「穴に入れるらしいが、詳しいことはよく分からない」などと答えたりしていたことが中国でも話題になったこともあり、「またこの人か」とあきれたようなコメントを残すユーザーもいた。

一方、池江に対しては「彼女は本当にすごい。アジア大会であんなに金メダルを取ったんだから。頑張って！」など、励ましの声が寄せられている。（北田）