ドイツ、中国から「看護師」を月収30万円で受け入れ=人材不足をカバー―独メディア

Record China    2013年1月20日(日) 9時32分

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18日、ドイツと中国の各関連機関が中国の看護師をドイツの高齢者介護施設に派遣することで合意したことが分かった。看護師の派遣は中国の労働力輸出のハイエンドへの転換の第一歩として推進されている。写真は研修を受ける看護師。

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2013年1月18日、参考消息(電子版)によると、ドイツ労働局と中国商務部が管轄する各関連機関は2012年末、中国の看護師をドイツの高齢者介護施設に派遣することに関する協議書に署名した。看護師派遣の第一陣は既に山東省の海外派遣看護師訓練施設でドイツ語の学習を始めているという。

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ドイツでは介護士は低賃金かつ重労働なため、人気のない職業であり、近年、介護人材不足が叫ばれている。この状況を受け、ドイツの介護機関は海外に目を向け、山東省訓練施設との提携を選んだ。

訓練施設の王祝文(ワン・ジュウウェン)主任によると、ドイツへの派遣に向けた研修には全国各地から150名の看護師が集まり、医療系の大学・専門学校で介護を専攻した新卒者が大半を占めている。研修期間は8カ月で、ドイツ語の集中的な学習の他、現地の生活習慣や文化なども学ぶ。派遣後は、各介護機関に応じて、専門的なスキルを習得する。

ドイツの介護雇用協会によると、中国から派遣された看護士の雇用契約期間は3から5年、月収は2400ユーロ(約29万円)で、ドイツの介護士の平均的な所得水準である。

介護人材の派遣はすでに中国の労働力輸出の新たな分野になっている。山東省の訓練施設だけでも1000人以上の看護師がシンガポールサウジアラビア、日本、イギリス、カナダなど世界中に派遣されている。

王主任は「中国は労働力輸出のローエンドからハイエンドへの転換を目指しており、看護師派遣はその第一歩として、政府の後押しを受けている」と話す。

一方、中国では正規の専門学校を卒業したにもかかわらず、就職口が見つからない介護士が、山東省だけでも6万人近くいるという。王主任は「中国では医者を重視する一方で、看護師や介護士は冷遇されており、その役割の重要性が正しく認識されていない。看護師は高い収益性を見込めないと、雇用に積極的な病院も少ない。そのため、就職できない看護師たちは海外への派遣を選ぶより他にないのだ」と指摘した。(翻訳・編集/XC)

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