中国はこの分野で日米にはるかに遅れている―中国メディア

Record China    2019年1月25日(金) 7時40分

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23日、中国国営の中央電視台(中央テレビ)が中国のAED(自動体外式除細動器)設置状況について「中国はこの分野で日本、米国に遅れている」と報じた。

23日、中国国営の中央電視台(中央テレビ)は中国のAED(自動体外式除細動器)設置状況について「中国はこの分野で日本、米国に遅れている」と報じた。

記事は、「日本や米国ではAEDの普及率が高く、あるデータによれば日本には約60万台のAEDが設置されており、毎年AEDの使用により一命を取り留めた人の数が約1200人にもなる」と紹介。現在地周辺のAED設置場所を表示するスマートフォンのアプリがあること、中学校や高校の研修項目としてAEDの使用方法を学ぶ機会があること、自動車教習所ではAED研修が必修科目であることなどを伝えた。

その上で、中国のAED設置状況については「初めて導入されて13年が経つが、めったにAEDを見掛けない」と指摘。2006年に北京首都国際空港第2ターミナルに11台設置されたのを始めに各地の公共空間でAEDの普及が推進されたが、現在中国全土に設置されたAEDは約2800台程度だという。記事は「北京の平日の地下鉄利用者は平均で延べ1000万人だが、1台もAEDを設置していない」と指摘した。

記事は、AEDの設置場所が一般的に「取りに行って帰ってくるまでを3~10分で完了させられる場所」とされている点に触れ、中国医学救援協会の張師梅(ジャン・シーメイ)氏が「北京の東三環付近にAEDが比較的集中しているが、AEDの真下で倒れるなど特殊な状況がない限り(3~10分は)不可能」と指摘していることを紹介した。

記事によると、中国で最も多くAEDが普及している場所は上海で、約1200台が設置されているが、その設置場所は企業、学校、医療機関の内部などで24時間開放されている場所ではないという。また、北京のオフィスビル内のAEDは鍵を掛けて保管され、使用できる状態にないという。

記事は、中国政法大学の翟遠見(ジャイ・ユアンジエン)副教授が「AEDを普及させるには法整備が重要。命を救うことより大切なことはない」と訴えていることを紹介した上で、24時間開放されたコンビニやオフィスビルのホールなどに設置することを提案した。(翻訳・編集/和田)

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