人民網日本語版 2019年1月22日(火) 1時20分
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数年前にネットで中国料理に「洋風の名前」をつけるというブームが起こった。
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数年前にネットで中国料理に「洋風の名前」をつけるというブームが起こった。例を挙げると、中国の油条(揚げパン)に豆乳というオーソドックスな朝食メニューに「チャイナ風ソルティーバゲットフライとフレッシュミルクのシチュー」という名前を付け、煎餅菓子(中国風クレープ)は「オリジナルジェイドグリーンエッグクレープ」と呼ぶといった具合だ。そして現在、世間からの冷たい視線をものともせず、果敢にもイノベーションに挑んだ一部の華人シェフたちが、「正真正銘」の「洋風中国料理」を生み出した。中国僑網が伝えた。
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■北米:バナチョコ小籠包
米ニューヨークにある中国料理店が、ローカライズされた中国料理「バナナ・チョコレート小籠包」を売り出した。本来ならばひき肉で作られたスープ餡が伝統的な小籠包だが、柔らかくモッチリしたバナナの果肉に、こってり濃厚なチョコレートソースを加えた「スープ餡」を作り出し、その香り豊かで甘くて美味しい餡を薄い皮でたっぷり包んだ。この甘口小籠包を多くの中国料理好きが興味を抱き、味わっているという。
■スペイン:スズキの春巻き風パリパリ甘酢あんかけ
春巻きと甘酢あんかけ魚と聞くと、マッチしない二品だと思ってしまうが、どうやって一つの料理に仕上げたのだろうか?
スペインにある中国料理店の侯偉(ホウ・ウェイ)シェフは、地元の人々が中国料理の「春巻き」を特に好むことをに気づいた。
侯シェフは、「外国人がなぜ春巻きを好きなのかと言えば、揚げ物が好きだからだ。春巻きは皮がパリパリしていて、食べた時の食感も好まれている」とし、伝統的な甘酢あんかけ魚を改良したのだという。地元の人々が好んで食べるスズキを材料に、切れ目を入れて下ごしらえした魚に熱い油をかけて形を整えながら揚げていく。パリパリとした皮にやわらかなスズキが包まれたこの一品は最後に甘酢あんをかけて仕上げる。
■メキシコ:アボカドのクレープ
メキシコにある中国料理店で小麦粉料理を担当する蘆静(ルー・ジン)シェフは、中国である時偶然、店に代々伝わる秘伝のたれを使った独特な味わいの煎餅菓子(中国風クレープ)を食べたという。そして蘆シェフはオーナーに教えを請い、この煎餅菓子のレシピと原材料をメキシコに持ち帰った。そして現地特産の材料と組み合わせ、地元住民が好んで食べるアボカドも使って、アボカドのクレープを完成させた。
アボカドのクレープは、中国の煎餅菓子の伝統を保ちながら、メキシコ人が好む風味も取り入れ、グルメたちから高く評価され、同中国料理店ではピーク期には、1日100食分が売れるという。
■ブルガリア:バラ風味の辣子鶏
ブルガリア在住の華人シェフ・張金平(ジャン・ジンピン)さんが開発したのは、ユニークな四川料理「バラ風味の辣子鶏(ピリ辛チキン)」。
この料理はスパイシーなだけでなく、バラ独特の香りに満ちている。カラリと揚げられた衣に包まれたジューシーなチキンを口に含むと同時に広がるバラの香り、考えただけで思わず涎が出てきそうだ。
張シェフは、バラとピリ辛チキンの組み合わせを、一体どうやって思い付いたのだろう?彼は、「ブルガリアの胡椒はスパイシー過ぎたから。また、特産のバラリキュールで肉を下ごしらえすると生臭さを抑えるのにとても効果的だった。その上、鶏肉にもうっすらとバラの香りをつけることができる」と紹介している。
■地中海:イカと青菜漬けの炒め物
ここで言う青菜漬けとは、中国人には昔から馴染みの深い高菜のこと。高菜を使った最も一般的な料理と言えば、何と言っても高菜と細切りブタ肉の炒め物だが、ギリシャのアテネにある中国料理店のシェフは、地元地中海特産のイカと組み合わせて「スイカと青菜漬けの炒め物」を作り出し、高い評価を得ている。
左宗棠鶏(鶏のから揚げ甘辛あんかけ)や酸甜肉(ブタのから揚げ甘酢あんかけ)など、ひと昔前の中国料理を改良して生み出された料理とくらべ、新時代の華人シェフたちはイノベーションを続け、地元の食材と中国のテイストを組み合わせ、見事な「洋風中国料理」を生み出している。同時に地元住民や在外中国人の舌を満足させるこれらの料理は売り上げをアップさせるだけでなく、中国文化の普及にも一役買っている。(提供/人民網日本語版・編集/KM)
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