日本人の元八路軍兵士「最後の生存者」が死去―中国メディア

Record China    2019年1月19日(土) 12時20分

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19日、斉魯晩報は、日中戦争期に中国の八路軍兵士として活動した日本人男性が死去し、日本人の元八路軍兵士が全員鬼籍に入ったと報じた。写真は抗日戦争勝利70周年セレモニー。

2019年1月19日、斉魯晩報は、日中戦争期に中国の八路軍兵士として活動した日本人男性が死去し、日本人の元八路軍兵士が全員鬼籍に入ったと報じた。

記事は、在日中国大使館の情報として「日本籍の八路軍兵士・小林寛澄氏が16日に日本で死去した。99歳だった」と紹介。小林氏は抗日戦争に参加した日本人八路軍兵士で最後の生き残りだったとし、小林氏の経歴について振り返っている。

1919年に寺の息子として生まれた小林氏は、19歳で和尚の資格を取得。40年に召集され山東省に派遣された。翌41年6月に同省牟平県で八路軍の捕虜となり、当初は何度も脱走を試みたが八路軍の捕虜に対する扱いに感銘を覚え、同9月に八路軍に加入。以降、日本の兵士に対して反戦プロパガンダに従事するようになり、時として日本の民謡や唱歌を聞かせることで日本兵の郷愁を誘い、戦意を低減させる手法も取ったという。

日中戦争終了後の47年秋には中国東北部で解放戦争に参加し、48年には山東省済南市人民政府で外務担当幹部を務め、中国にとどまっていた日本の元捕虜や民間人のスムーズな帰国を支援した。そして55年、妻と共に日本に帰国している。

それから半世紀以上が経過した2010年、90歳の小林氏はかつて活動していた山東省を訪れ、八路軍時代の戦友を訪ねた。そして15年には北京で開かれた抗日戦争勝利70周年記念セレモニーに招待され、抗日戦争勝利70周年の記念バッジを授与されたという。(翻訳・編集/川尻

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