今どきの若者はスキンケアも徹夜も怠らない「不養生な健康オタク」―中国

人民網日本語版    2019年1月20日(日) 0時20分

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平均寿命が延びる一方で、慢性疾患がますます蔓延している。健康に対する渇望は高まる一方で、全く歩こうとしない。せっせとスキンケアに精を出す一方で、徹夜することを厭わない。健康をめぐる複雑怪奇な中国人の現状が浮き彫りとなった。

平均寿命が延びる一方で、慢性疾患がますます蔓延している。健康に対する渇望は高まる一方で、全く歩こうとしない。せっせとスキンケアに精を出す一方で、徹夜することを厭わない。このほど発表された「2019年国民健康洞察報告」には、健康をめぐる複雑怪奇な中国人の現状が浮き彫りとなっている。中国青年報が伝えた。

「報告」は、丁香医生聯合健康報移動健康研究院が、人々の健康観と健康活動を対象とした調査・研究を進め、取りまとめている。約5万人のデータを分析し、さまざまな興味深い、さらには矛盾するような現象を明らかにしている。これは、政府・業界・産業および国民の健康関連政策に参考にできる重要な意味合いを備えている。

■93%の「最重要」と40%の「不合格」

報告によると、「健康」に対する「重要性」の指標は9.6ポイントに上った。生活態度の面では、身体的健康を財産や仕事と比較した際に、「身体的健康が最重要」と考える人の割合は93%に達しトップとなり、2位は「幸福な家庭」、3位は「心理的健康」が続いた。人々が健康を重視する程度は、「財産を手に入れる」や「好きな仕事に就く」をはるかに上回った。

年齢との関係性は、面白い発見のひとつだった。年齢が高くなればなるほど、身体的・心理的健康を重視する態度がより高くなっていた一方で、年齢が若ければ若いほど、生活を楽しんだり、財産を蓄える、好きな仕事に就くといったことを重視していた。「幸せな家庭」に対しては、「90後(1990年代生まれ)」は、他の年代より重視する割合が低かった。

各年齢層とも、健康に対しては幅広い関心を抱いているが、その思いと現実との間には、極めて大きなギャップが存在していた。自分自身の実際の健康状態について分析してもらったところ、「自分の健康状況は9~10ポイント」と答えた人は10%にとどまり、「6ポイント以下」が40%を占めた。そのため健康状況に対する人々の平均自己評価は6.8と、及第点すれすれの状態だった。

「70前(1970年以前生まれ)」、「70後(1970年代生まれ)」、「80後(1980年代生まれ)」、「90後」の4つの年齢層の健康に対する自己評価は、段階的に下降していく傾向が見られた。特に、「80後」や「90年後」の若年層は、職場でのストレスと生活におけるストレスに直面しているため、健康に対する自己評価は7ポイントに届かなかった。「養生」と言う言葉は、もはや中・高年層だけの言葉ではなくなっているどころか、「80後」や「90後」の年齢層の間でも流行語となっている。

しかし若年層における「養生」には、固有の呼び名がある。それは、「パンク式養生(不健康な健康オタク)」だ。その特徴とは、「せっせとスキンケアする一方で、徹夜することを厭わない」、「自分で自分の命を縮めるようなことをしながら、自力救済する」、「ビールにクコの実を入れ、コーラにトウジン(生薬のひとつ)を入れる」、「ディスコで踊る時にはズボン下を履き、ホッカイロを貼る」、「暴飲暴食を重ねる一方で、胃腸をケアする」、「肉や魚をたらふく食べた後で、野菜料理を食べて、健康に良いと自己満足する」といったものだ。

■必要なもの:「見かけの良さ(90後)」、「気持ち(80後)」、「睡眠(70後)」

また、報告のなかではあまり目立たないデータから、自身の心身の健康状況に対して人々が低い評価をしていることが読み取れる。「自分は健康に関する問題を抱えている」とした人は96%に上った。具体的な問題トップ3は、順に、「肌のコンディション(特に90後が注目)」、「焦りや憂鬱さ(特に80後にとってのトラブル)」、「睡眠の質の悪さ(70後の悩みトップ)」だった。

肌のコンディションに悩んでいるのは、男性より女性の方が多かった。一方、性生活や血圧・血糖のコントロールに関して悩んでいるのは、女性より男性の方が多かった。さらに薄毛の悩みといえば男性の問題と思われがちだが、統計データによると、薄毛・脱毛に関する悩みは、男性より女性の方がより深刻だった。

焦りや憂鬱さなど、心理的な問題を抱える人は、中・高年層より若年層の方が多く、胃腸の不調についても、若者の方が多く悩んでいた。一方、中・高年層の悩みといえば、骨や関節のトラブル、血圧・血糖・コレステロール値の問題で、それらの問題を抱える人が、若者より多かった。

「睡眠の重要性」に対する人々の評価は9.5ポイントに達したが、睡眠に対する各人の満足度は6.7ポイントにとどまった。なかでも「睡眠障害」を自覚する人は76%に上った。睡眠障害の主な症状としては、「寝つきが悪い」、「朝までぐっすり眠ることができない」、「夜間、頻繁に眼が覚めてしまう」、「十分な睡眠時間をとれない」、「いつも早くに目が覚めてしまう」、「夢ばかり見る」、「朝の寝覚めが悪く起きられない」などが挙げられた。若者の悩みは、「ぐっすり眠れない」、「寝つきが悪い」に集中し、高齢者の悩みは、「夜間、頻繁に眼が覚めてしまう」が多かった。

「睡眠トラブルが生じた時は、何らかの策を講じて解決するよう努める」とした人は73%に上り、「規則的な睡眠によって睡眠問題を解決する」は50%だった。枕・マットレス・アロマなどの睡眠補助グッズは、ここ数年、睡眠に問題を抱える人々からの人気が高い。だが、「睡眠トラブルについて何の解決方法も持たず、ただひたすら耐えている」とした人も27%いた点については注目に値する。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

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