台湾が「国宝」を日本に貸し出し、損傷懸念、日本側の説明は?―中国紙

Record China    2019年1月15日(火) 17時50分

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15日、中国紙・環球時報は、台湾・台北故宮博物院の「国宝」、顔真卿の「祭姪文稿」が東京国立博物館で展示されることをめぐり、損傷を懸念する声が出ているとした上で、この問題について台北故宮博物院と東京国立博物館が取材に応じたと報じた。

2019年1月15日、中国紙・環球時報(電子版)は、台湾・台北故宮博物院の「国宝」、顔真卿の「祭姪文稿(さいてつぶんこう)」が1月16日~2月24日、東京・上野の東京国立博物館で展示されることをめぐり、「天下行書第二」の誉れを持つ「国宝」の損傷を懸念する声が出ているとした上で、この問題について台北故宮博物院と東京国立博物館が取材に応じたと報じた。

記事はまず台湾メディアの報道を引用し、「祭姪文稿」の等級は、台北故宮博物院を代表する名品「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」より上であること、破損が懸念されることからめったに展示は行われないこと、台湾で最後に展示されたのは10年以上前の2008年の「晋唐書法展」であること、海外では1997年に米ワシントン・ナショナル・ギャラリーで展示されたのが最後であること、同博物院所蔵の范寛の「谿山行旅図(けいざんこうりょず)」が1961年にワシントン・ナショナル・ギャラリーで展示された際に著しく損傷したことから1996年に限定公開されている文物27件が再び米国に貸し出された際に強い抗議を招いたことなどを紹介した。

その上で、台北故宮博物院と東京国立博物館が14日、この問題について取材に応じたと紹介。台北故宮博物院の関係者は、写真撮影についてガラスケース越しの撮影でも作品に影響があることを認めた上で、「フラッシュをたかなければ大きな問題にならない」「日本側はきっと慎重に扱ってくれると信じている」と述べたこと、なぜ貴重な作品を日本に貸し出すことになったのかについては「上層部の方針なので、具体的な理由は教えられない」と述べたこと、東京国立博物館は当初、「台湾とは展示品の交換は行ったことはなく、展示品はすべて台湾側から送られてくるだけ」とし、「祭姪文稿」に対し特別な保護措置はとらず、写真撮影については「一般来館者はフラッシュをたかなければいい」と述べたこと、その後「個室のガラスケース内に展示し、一般来館者の撮影は禁止とし、許可を受けたメディア記者には、ケースから離れ、フラッシュをたかないことを条件に撮影を認める」と説明し直したことを伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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