日本と台湾の演劇文化交流を橋渡し=ゴツプロ!第4回公演は東京・大阪・台湾で上演

Record China    2019年1月15日(火) 18時10分

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ゴツプロ!第四回公演「阿波の音」が1月9日に下北沢・本多劇場で開幕。その後、大阪、台北でも上演。約1年かけて練習を重ねた“阿波おどり”を劇中で披露する。

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ゴツプロ!第4回公演「阿波の音」が1月9日に下北沢・本多劇場で開幕した。大阪、台湾(台北)でも公演予定で、約1年かけて練習を重ねた阿波おどりを劇中で披露している。

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演劇集団「ゴツプロ!」は芸歴20年以上のベテランのオジサンで結成された団体。2016年の旗揚げ公演以来着実にファンを増やし、目標に掲げた「本多劇場進出」「地方公演」そして「海外公演」見事成功させた。

ゴツプロ!初の海外進出は、2018年2月の第3回公演「三の糸」台北公演。同公演がきっかけとなり、台北・烏梅劇院(ウーメイシアター、華山1914文創園区)と下北沢・本多劇場グループが姉妹劇場となった。「台湾の若手スタッフが日本で学び演劇を長く続けられる環境を作りたい」との台湾側の意向を受けて、舞台制作に係る人材育成をはじめとした文化交流を実施していくことが決定した。

上演中の第4回公演「阿波の音」では、台湾の技術スタッフが東京・大阪公演に参加している。今後は、台湾の劇場経営スタッフや舞台技術スタッフを本多劇場グループで受け入れるインターンシップや、台湾の劇団の日本公演、日本の劇団の台湾公演をそれぞれサポートするなど、積極的に交流を行っていくという。

華山1914文創園区芸文総監の林璞(リン・プー)氏は「姉妹劇場の関係を結ぶことになり、大変嬉しく思っています。国際的な大都市にある小劇場というのが、両劇場の共通点です。台湾の創造性を海外へ伝えるとともに、半世紀近くものあいだ小劇場の文化を発展させてきた本多劇場の経験から多くのことを学びたい。東京と台北の小劇場文化の可能性を拡げ、お互いにとってよりワクワクする未来を築いていきたいと思います」と期待を寄せる。

第4回公演「阿波の音」の舞台は終戦後の東京で材木問屋が集まる木場。徳島出身の武一(泉知束)は、材木問屋の親方である伝五郎(浜谷康幸)に誘われて木場で働くことになり、偶然幼馴染みの慎之介(塚原大助)に再会する。建築が木造から鉄筋へ移り変わっていく中、木場を盛り上げるために心を一つにしようと番頭・吾助(渡邊聡)の提案で阿波おどりを踊ることに。真面目な経理担当の近藤(佐藤正和)、元プロレスラーの仁太(44北川)、博打好きの昭介(かなやす慶行)、2歳のときに親方の元にもらわれて木場で育った健介(津田恭佑)、個性溢れる男たちのさまざまな感情が浮き沈みして物語は進んでいく。

クライマックスとなる阿波おどりの場面には、東京公演は吹鼓連(すいこれん)が、大阪公演は大阪天水連(てんすいれん)が参加。大太鼓や鉦(かね)や笛の演奏も加わり、20名以上が踊る阿波おどりは圧巻だ。戦後の傷が癒えない時代、情に厚い男たちが前を向いて生きる。初日の前売り券は完売し、多くのファンが人情喜劇に笑って涙した。

脚本は竹田新、演出は山野海が担当。14日に東京公演が閉幕し、18日から大阪公演、2月15日から台北公演が開幕する。(編集/内山

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