腐敗「新手口」を紹介=TV関係者はヤラセ報道とに引き換えに収賄、自宅トイレを改造し6.3億円隠匿した者も―中国

Record China    2019年1月7日(月) 7時30分

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中国では今も、さまざまな「腐敗行為」が紹介され続けている。中国紀検監察報は内モンゴル自治区で摘発された違反者のさまざまな「手口」を紹介した。写真はいわゆる「ヤラセ」報道で不正に金品を受け取る行為を続けていた内モンゴルテレビの趙春濤前局長。

中国では今も「腐敗撲滅」の動きが続いており、要職にあった者のさまざまな手口が紹介されている。中国共産党中央紀律検査委員会と中国政府国家監察委員会の機関紙である中国紀検監察報は2019年1月15日付で、内モンゴル自治区で摘発された違反者のさまざまな「手口」を紹介した。

記事によると、内モンゴル広播電視台(内モンゴルテレビ)の趙春濤(ジャオ・チュンタオ)前局長はニュースについて、料金を徴収して事実と異なる報道をしたり、反社会勢力を保護するなどしていた。また、有力者の子弟を不正に採用していた。趙は設備の購入や映像作品の販売、広告関連の決定権など、組織において絶大な権力を手中に収めていたという。

同自治区烏海(ウーハイ)市で共産党委員会の常務委員を務めた陳文庫被告は、企業経営者などから金品を受け取ることが常態化しており、「だれから受け取ったかは覚えていられなかったが、だれが贈ってこないかは絶対に覚えている」状態だったという。

陳被告は自宅を改造し、受け取った金品の隠し部屋を設けていた。ドアの外側を衣装棚で隠し、入室には指紋認証が必要だった。室内には豪華品が所狭しと置かれており、没収された人民元、米ドル、ユーロなど現金だけで約4000万元(約6億3000万円)に達したという。

その他、不正に金品を得て、北京市、海南省、オーストラリアのメルボルンに不動産物件を35カ所も入手した者もいた。清廉潔白のように見せかけ、「住む家を所有していない」と説明して賃貸物件に居住していたという。

記事は、共産党員としての理想と信念を喪失し、長期にわたり自宅に仏像を安置して礼拝し、定年退職後は海南省三亜市内にある名刹の南山寺に定期的に参拝していた者もいたと指摘した。

中国では、中央が個別地域や企業・組織にチームを派遣して、集中的に調査を行う方式による腐敗撲滅が続いている。2017年初頭ごろから、重慶市に対する調査結果の発表が相次ぎ、共産党同市委員会が、腐敗や職権乱用で無期懲役が確定した薄熙来受刑囚(元委員会書記)の影響を払拭できていないとの批判が相次いだ。同年17日には、現職だった孫政才書記が賄賂受け取りなど重大な規律違反があったとして党籍剥奪と公職追放の処分を受けた(後に、無期懲役が確定)。(翻訳・編集/如月隼人

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