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<コラム>反日暴動を乗り越え、40年続く蘇州「寒山寺」除夜の鐘

配信日時:2019年1月6日(日) 6時10分
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2018年は中国改革開放40周年にあたった。中華人民共和国のトウ小平の指導体制の下、1978年12月に開催された中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議で提出され、その後開始された中国国内体制の改革および対外開放政策である。その後の国内総生産(GDP)成長を見てわかるように、当時日本の4分の1の3000億ドルが現在では日本の約3倍の13兆ドルとなっている。

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1979年12月31日から40回も継続している江蘇省蘇州市で開催される日中友好行事を紹介したい。第40回「寒山寺新年听鐘声活動(寒山寺の除夜の鐘を聴く会)」が、2018年12月31日に蘇州「寒山寺」で開催された。除夜の鐘を聴く風習は昔からあったが、1人の日本人の提案から再開されたこの会は、当時電気すら乏しかったここ寒山寺で始まったのだ(写真1)。その日本人とは藤尾昭氏(故人)、池田市中日友好会名誉会長、蘇州市名誉市民である。残念ながら35回目を聴くことなく2013年11月に86歳で逝去されたが、その強い意思は蘇州市政府を動かし今後も永遠に続く日中友好の架け橋となっている。蘇州市政府主催イベントであるが、これが40年前の一日本人の提案で始まったのだ。

大阪府池田市と石川県金沢市は呉服(絹織物)の関係で蘇州市と友好姉妹都市である。その中で40年の長きに渡り途切れることなく続いた「寒山寺の除夜の鐘を聴く会」は、2012年尖閣国有化問題直後の9月15日、蘇州高新区で起こった反日暴動事件で日本人街や日系企業・イズミヤ百貨店が暴挙に襲われるなど、何かとギクシャクする日中政治問題を乗り越えて毎年の大イベントに成長した(写真2)。

2018年12月31日も例年と同じく、蘇州市委書紀、蘇州市人民政府市長ほか市政府幹部の方々、大阪府池田市からは倉田薫市長、故・藤尾昭氏の奥様、ご子息、在上海総領事と蘇州日系企業代表や池田市市民約40名が集い、故人の遺業を回顧しながらこの1年を振り返り、来年以降もさらなる日中友好が進展することを期待して、108回の除夜の鐘を本堂前にいる数千人の観衆(もちろん日本人ほか多くの海外の方々も含む)と一緒になってカウントダウンした。そして最後の108回目には大きな歓声とともに2019年が始まった。今年で40回目であるが、過去1度も風雨や大雪もなく開催されたと聞くに及び、神がかり(ここはお寺なので、仏がかり)と思うばかりである。前日30日夕方から大雪となったが、31日は朝から穏やかな日和になった(写真3)。

中国各地で日中友好イベントが数多く行われているが、これだけ長く継続している事業は他にはなく、「民間友好こそが国と国の絆を深めるもの」と確信できる一例だ。100回目が行われる2078年、日中両国はどうなっているか、想像がつかない。

■筆者プロフィール:工藤 和直
1953年、宮崎市生まれ。2004年1月より中国江蘇省蘇州市で蘇州住電装有限公司董事総経理として新会社を立上げ、2008年からは住友電装株式会社執行役員兼務。蘇州日商倶楽部(商工会)会長として、日中友好にも貢献してきた。
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