海外上場でリスクを避ける中国企業が続出=米中貿易戦争がきっかけ―米華字メディア

Record China    2018年12月28日(金) 5時20分

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26日、米華字メディア・多維新聞は、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの記事を引用し、海外の株式市場で上場する中国企業が増えていることを伝えた。資料写真。

2018年12月26日、米華字メディア・多維新聞は、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの記事を引用し、2019年の中国の経済成長の伸び悩みや政府の緊縮財政政策、米中貿易戦争の不利な影響を懸念し、海外の株式市場で上場する中国企業が増えていることを伝えた。

記事によると、上海の投資コンサルティング会社・開元資本(Kaiyuan Capital)のブロック・シルバーズ(Brock Silvers)社長は、「2019年に中国経済が下降線をたどり続けるリスクに向き合うため、企業が海外上場を推し進めるのは、理にかなった賭けである」と述べたという。

さらに記事は、会計事務所の世界最大手、デロイト・トウシュ・トーマツが中国と香港の企業のCFO(最高財務責任者)や経理部門の責任者を対象に行った調査結果を紹介。82%が中国経済の将来を楽観していないと回答したという。この数値は、今年4月から6月までの第1四半期の調査結果と比較して、52%も上昇しているという。さらに今年に入って、米ドルに対し、5.7%値下がりしている人民元の為替レートについても、74%が来年も米ドルに対し人民元が値下がりすると回答したという。中国経済の将来を楽観していると回答したのは2%で、16%は何の変化もないと答えたという。過半数を超える約56%のCFOは、貿易関税の打撃を受けていると答え、目標収益を達成できると予想したのは38%だったという。

そして記事は、2018年の中国、香港、米国各市場での上場企業数、調達資金額の分析を説明。香港で上場した企業は208社で、2866億香港ドル(約4兆460億円)を調達し、前年と比べて123%上昇したという。上海と深センを含む中国市場で上場した企業は106社で、1402億人民元(約2兆2445億円)を調達したが、前年と比べて39%下がったという。米国市場に上場した中国企業は37社で、92億ドル(1兆170億円)を調達し、去年の36億ドル(約3980億円)から大幅に増加し、米中貿易戦争の中にあっても、中国企業の米国上場は止まらなかったという。

最後に記事は、デロイト・トウシュ・トーマツ社が今月発表した報告書の内容を説明。外国での中国企業の新規株式公開数は2018年に増加しており、特に米国と香港の株式市場で増加が明らかだという。中国の科学技術企業が海外進出の動きを加速しているためで、この傾向は来年も持続するという。(翻訳・編集/原)

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