【CRI時評】龍と象の舞い、世界には「アジアの世紀」が訪れる

CRI online    2018年12月26日(水) 16時20分

拡大

 インド最長の鉄道道路併用橋、全長4.94キロメートルのボギビール橋が25日、開通した。インドメディアによると、16年かけて建設されたこの橋は欧州基準に沿って溶接された同国唯一の橋で、今後120年間使用される見通しという。こうした中、中国とインドの経済発展レベルをめぐる議論が再び...

(1 / 3 枚)

 インド最長の鉄道道路併用橋、全長4.94キロメートルのボギビール橋が25日、開通した。インドメディアによると、16年かけて建設されたこの橋は欧州基準に沿って溶接された同国唯一の橋で、今後120年間使用される見通しという。こうした中、中国とインドの経済発展レベルをめぐる議論が再び熱を帯び始めた。

その他の写真

 中印は隣国、そして世界最多の人口を抱える発展途上国として、2000年を超える友好往来の歴史を紡いでいる。近代以降、両国の人々は民族独立と解放を勝ち取るための闘いの中で互いに支持し、アジアの覚醒を共に推し進めてきた。

 しかし、両国国民の今日における相互理解には依然、限りがある。昨年、洞朗地区で起きた対峙事件は中印関係に課された試練と言えよう。ただ、幸いなことに中国の習近平国家主席とインドのモディ首相は今年4月、湖北省武漢市で歴史的な非公式会合を開催。遠い将来を見据える両指導者は、両国関係の健全な発展、相互信頼を強固なものにするための一歩踏み込んだ措置を講じることを決めたのだ。これを受け、両国はハイレベル人材の往来、文化交流を促すためのメカニズム構築へと動き始めた。

 先週、中印双方はインドの首都ニューデリーでこのメカニズムを正式に始動させた。中国の王毅国務委員兼外交部長は開幕式で「メカニズムの構築は習近平主席とモディ首相の重要な合意事項であり、中印関係の全面的発展を推進する上での重要な取り組みでもある」と発言。インドのスシュマ・スワラージ外相は「メカニズムの始動で両国の人材、文化交流には新たなプラットフォームが提供される。両国の関係や協力は新たな力を得た」と表明した。

 中印はいずれも数千年に及ぶ輝かしい文明を持つ国だ。両国の間には長きにわたる文化交流史があり、中国からは製紙技術、磁器、茶葉などがインドに伝わった。そしてインドの製糖技術、天文、暦法、建築、文学などが中国に伝来。中国人がよく知る小説「西遊記」は1300年以上も前の唐代の高僧、玄奘法師がインドで仏教を学んだ際のエピソードがベースとなっている。同作品は中印の文化交流を示す典型的な存在だ。

 二大発展途上国である中国とインドは国際社会において多くの似通った見解、利益を有している。例えば、自由貿易の推進、グローバル化、世界貿易機関(WTO)改革、温暖化対策などの問題で両国の見解にほとんど違いは見られない。

 中印のハイレベル人材往来、文化交流の中で重要な位置付けとなっているのが「中印メディアフォーラム」だ。王毅国務委員兼外交部長は、ありのままの中国とインド、そして絶えず発展に向けて前進する中印関係がメディアによって両国国民、国際社会に伝えられることを期待している。

 これとは別に、中印は先日、合同軍事演習を再開させた。インドが中国人に対するビザ発給要件をさらに緩和し、電子ビザの申請受付範囲を会議参加者や医療従事者に拡大するとの一面もある。これと同時に、インドは中国の通信機器メーカー・ファーウェイ(華為)に第5世代移動通信システムの運用試験に参加するよう要請。中国側もインドの医薬品輸入を進め、インドの対中貿易赤字の削減をサポートしている。

 現在、世界経済の重心は東へと移った。世界で経済成長が最も速く、一番勢いのある地域はアジアだ。「21世紀はアジアの世紀」と予測する人もいる。かつて中国を指導した鄧小平氏は「中国とインドが発展してはじめて、本当の意味での『アジアの世紀到来』となる」と語った。インドのスワラージ外相は先週、公の場で「人々は中印両国がアジアを引っ張り、アジアの世紀を迎えることを願っている」と述べている。龍と象は競争ではなく、共に舞うのだ。中国とインド、この「巨人」は手を取り合って前進すべきなのだ。(CRI論説員 許欽鐸)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携