中国の若者にペットブーム、市場規模は日本を超える見込み―中国メディア

人民網日本語版    
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2010年から16年までの間に、中国ペット産業の年間複合成長率は49.1%に達した。

家族構成の変化や高齢化の進行にともない、「ワンちゃん」、「ネコちゃん」を中心としたペットたちが、人々の生活にどんどん入り込んでいる。周りを見渡すとペットのフンを始末する人、犬を散歩させる人がますます多くなり、これにともなってペット関連消費も爆発的な勢いをみせる。関連の統計データによると、2010年から16年までの間に、中国ペット産業の年間複合成長率は49.1%に達した。16年は犬・猫市場だけで規模が1720億元(約2兆7500億円)に達し、予測では20年のペット市場規模は2000億元(約3兆2000億円)を突破し、消費額は日本を超え、中国は米国に次ぐ世界2位のペット消費市場になる見込みだという。第一財経網が伝えた。

■1990年代生まれの猫の世話の掟:食事は穀物ゼロ、オーダーメイドで猫草や猫用糖質での調整も必要

王コーチと劉校長は上海で働く90後(1990年代生まれ)の夫婦で、比較的純血のペルシャ猫を飼っている。王さんは、「3年前に松松(猫の名前)を飼い始めたのは、主に妻のストレス解消のためだった」と話す。この夫婦のような若い猫好きは上海では珍しくなくなった。「2017年中国ペット産業白書」によると、ペットを飼っている人のうち、80後(1980年代生まれ)と90後が79.5%を占めるという。

第一財経ビジネスデータセンター(CBNData)の「2018年生活消費トレンド報告」にあるデータから、90後と95後(1995年から1999年生まれ)はオンラインペット関連商品の消費で半分を占め、95後の消費の伸びが特に目立つという。

ペット経済の産業チェーン全体のうち、ペットフードは最も基本的かつ発展の可能性が最も大きな分野の一つであり、90後と95後の若いペット好きたちの影響を受けつつある。CBNDataの「2018年上海消費新貴族ビッグデータ報告」をみると、上海市の90後と95後の消費新貴族と呼ばれる人々のペット関連消費はペットフードが中心で、猫や犬の主食が消費額全体に占める割合は30%だった。

注目されるのは、90後や95後のペットの飼い方は両親世代の放任主義とは異なることで、そのペット愛はまずペットフードへのこだわりに現れる。CBNDataの「キャットフード消費トレンド考察」によると、オーダーメイドタイプのキャットフード(ブリティッシュショートヘア専用キャットフードなど)や機能型キャットフード(毛玉ケア用キャットフード)が徐々に猫好きの間に広がり、2年続けて売上高の増加率が100%を超えた。

食事だけでなく、95後はおやつの重要性にも目を向ける。「トレンド考察」は、70後(1970年代生まれ)や80後と比べると、95後は猫のおやつでも栄養を重視しており、おやつの趣味的側面をより重視し、猫草、猫用プリン、猫用糖質など新しい商品が市場を広げていると指摘する。

■オフラインに関心:食べ物と病気の世話だけでなくペットの社交も必要

ペット産業チェーンでは、ペットフード以外では、医療サービスも発展の可能性が大きい分野の一つだ。CBNDataの「90後、95後のオンライン消費ビッグデータ考察」によると、90後と95後のペットへの情熱がますます顕在化し、オンライン購買力が年々高まると同時に、医療サービスを代表とするオフライン消費も活発な動きをみせる。17年第4四半期を同第1四半期と比較すると、オフラインペットショップでは95後の注文が占める割合が3%増加し、動物病院では95後からの売り上げが占める割合が2%増加した。

このような飼い主の情熱がペット医療産業の急速な発展を促進する。就職支援サイト・智聯招聘がこのほど発表した調査研究結果によると、中国の主要都市に登場した新しい職業約800種類のうち、収入の上位3位にはペット医師、健康美容トレーナー、バーテンダーが並んだ。ペット医師の平均収入が最高で、月収2万元(約32万円)以上の人が28.57%を占めた。

医療のほか、伝統的ブランド企業もペット愛好家たちにアピールし始めている。スターバックスは今年、杭州市、広州市、深セン市、成都市、天津市にペットも入れる店をオープンした。店内にはペットのプレイコーナー、ペット用イス、ペットのための裏メニューなどが用意されている。

■95後飼い主のニーズがペット消費品目を次々生み出す

90後はペットの世話に細やかな愛情を注ぐ。CBNDataの「2018年若者賃貸住宅ビッグデータ報告」をみると、90後はペットを細やかに世話し、ペット用ドライブシート、ペット用ホットカーペット、ペット用ウォーターサーバー、自動給餌器などの消費が急速に伸びていることがわかる。

犬や猫を飼う若い人々は、自分のスマート設備をばっちりそろえるだけでは飽き足らず、一連のスマート化設備を購入してネコちゃん、ワンちゃんの世話をする。猫を飼っている王さんは、「今年はうちの子のトイレをバージョンアップして自動的にフンの始末をする米国ブランドのリッターロボットを買った。5000元(約8万円)もしたけれど、時間と労力の節約になるし、非常によい買い物をしたと思っている」と話す。

スマート化、バージョンアップした新製品だけでなく、伝統的ブランドも新製品を次々に発売して、ますます拡大するペット市場でパイの分け前にあずかろうとしている。さきのインターネット大会で有名人が着て話題になったモンクレールは犬用衣料のポルドドッグクチュールとコラボレーションして犬用高級ダウンコートを打ち出した。ベストやパーカーもある。

イケアは昨年、犬・猫用にデザインされたペット家具シリーズ・ルールヴィグを初めて発売した。全部で62種類の商品があり、ペットの基本的ニーズを満たす。ペット用ミニソファ、犬・猫用ハウスといった大型商品から、旅行用カバンのような小さなものもある。こうしたブランドに関して注意しなければならないのは、トレンドに流されやすい80後と異なり、95後の消費者の好みには常に人と違う個性を出したがっていることだ。ペットの種類も猫や犬に限らず、ハムスター、蜘蛛、チンチラ、ミニブタなどニッチ市場のペットが95後の好きなペットのリストに入るようになった。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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