中国の信号無視が深刻、専門家が対策を提案―中国メディア

Record China    2012年12月13日(木) 12時16分

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12日、中国で現在、「信号と関係なく、十分な人数が集まれば道路を渡る」という「中国式道路横断」により、交通事故が多発している。写真は11日、北京市で信号無視による罰金を受ける人。

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2012年12月12日、中国で現在、「信号と関係なく、十分な人数が集まれば道路を渡る」という「中国式道路横断」により、交通事故が多発している。江蘇省では今年、信号無視により死傷者が出た交通事故が288件に達し、90人が死亡した。人民日報が伝えた。

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死亡事故のうち、90%以上は避けられる事故だ。歩行者・自転車・バイクに信号を守らせるため、江蘇省の交通管理部門は近年、さまざまな取り組みを行っている。

同省の南京市は2006年に、公務員・軍人・教員などの交通違反者を処罰すると同時に、勤務先に違法行為を報告すると発表した。しかし同規定の実施について、南京市公安局交通警察支隊二大隊の葛川平(ガー・チュワンピン)副大隊長は、「信号無視をした一部の人は、氏名や勤務先を偽るか、無職だと称する」と問題点を指摘した。

そのため、南京市は2008年8月上旬に新たな対策を講じた。歩行者が信号無視をし、罰金の支払いや勤務先への報告を拒んだ場合、ボランティアの交通指導員として交差点に30分間立たせ、交通警察の交通秩序維持を手伝わせようというのだ。南京市公安局交通警察支隊三大隊の銭春龍(チエン・チュンロン)副大隊長は、「これも実施は困難だ。歩行者がこれに応じなかった場合も、人身の自由を制限することはできない」と語った。

今日に至るまで、交通管理部門の信号無視に対する通常の措置は、依然として「罰金」だ。自転車・バイクの場合は50元(約650円)、歩行者の場合は20元(約260円)の罰金が課される。銭氏は「罰金も徹底が難しく、支払いを拒否される場合が多い」とため息をついた。

また、信号無視をした人の情報公開もよく用いられている措置だ。南京市の交通管理部門は2008年8月13日、歩行者が信号無視をした場合、警察側がこれを撮影し現地メディアで公開すると規定した。その後、江蘇省の各大都市もまた、同措置を採用している。

しかしこのような措置は、公民の権利の侵害に当たるのではないかと、巷で大きく取り沙汰された。南京市の交通管理部門の関係者は、「これは違法行為を抑制するための試み、一種の教育手段であり、規則違反を正す目的がある」と述べた。揚州市公安局法制所の関係者は、「公開される情報は捏造ではなく事実であり、名誉権の侵害には当たらない。また、写真が撮影された場所は公共の場であり、プライバシーの侵害には当たらない。写真は商業目的に利用されておらず、肖像権の侵害には当たらない」と指摘した。

さらに、江蘇省匯豊恒通弁護士事務所の卞弘毅(ビエン・ホンイー)弁護士は、「信号無視は違法行為だ。写真の公表は個人の名誉に消極的な影響を生むが、公衆への積極的な影響がこれを大きく上回る。しかし写真の公表が違法か否かに関して、中国の現行法では空白のままだ」と話した。

信号無視、いかに取り締まるべきか?

江蘇省社会科学院社会学研究所の張春竜(ジャン・チュンロン)副研究員は、「信号無視の厳しい管理と取り締まりは、生命権に対する尊重と保護であり、誰かに対する嫌がらせではない。効果的な対策を継続するべきだ」と主張した。

表面上の問題の他に、根本的な問題の解決が必要だ。葛氏は、「交通ルール順守の宣伝を強化し、親しみやすい形式により、法律およびルール遵守の観念を浸透させるべきだ。教育はまず、子供から始めなければならない。学問をする前に、正しい人間になる必要がある。我々は頻繁に学校を訪問し、教育活動を実施しているが、実施範囲を拡大できていない。交通安全教育を通常の教育内容に盛り込みたいと考えている」と語った。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/内山

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