尖閣諸島問題、日米中の争いに変容―中国メディア

Record China    2012年12月6日(木) 20時20分

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6日、米上院が釣魚島(日本名:尖閣諸島)への日米安保条約第5条の適用を可決したことで、世論はしばらく騒然とした。米国は日本の後押しをし、中国を抑圧しているというのが共通した見方だ。資料写真。

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2012年12月6日、米上院が釣魚島(日本名:尖閣諸島)への日米安保条約第5条の適用を可決したことで、世論はしばらく騒然とした。米国は日本の後押しをし、中国を抑圧しているというのが共通した見方だ。だが私は、米国の行動は表面的には日本を手助けするものだが、実際には双方の均衡を図り、自らがアジア太平洋をコントロールするための入念な布石だと考える。文:馬国書・広東共贏経済学研究院院長。環球時報掲載。

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なぜなら、仮に米上院のこの決定が下院の可決とオバマ大統領の署名を経て発効した場合、それは釣魚島(尖閣諸島)は日本に帰属するとの日本側の主権主張が歴史を遡る形で徹底的に否定されたことを意味するからだ。換言するなら、日本が釣魚島に対して、さらには沖縄に対して有しているのは、いずれも冷戦時代の米国の戦略構造の下での施政権のみであり、決して主権ではないのだ。この意味において米国には、日中双方は米国の介入の正当性と必要性を自発的または受動的に受け入れると確信するだけの理由がある。

結局のところ、米国は冷戦構造への回帰という新たな選択とアジア太平洋における新たな布陣によって、東中国海と南中国海の主権論争を紛争の歴史的発生地点にまで根本的に戻すことで、米国の主導する冷戦体制は欧州で解体しただけで終結はしておらず、それどころか「アジア太平洋回帰」の中核的礎であることを全世界に表明しているのだ。米国は冷戦体制の必要性を公に明らかにすることははばかるが、冷戦体制の遺産から利用できる利益を掘り起こすことを望んでいる。これは覆い隠しようのない政治機密だ。だからこそ米国の「アジア太平洋回帰」が実施しうるガバナンスは、形を変えただけで本質は変わらないゼロサム式の冷戦ガバナンスでしかありえず、アジア太平洋に普遍的な繁栄とウィンウィンの幸福をもたらすことはあり得ないのだ。

いずれにしても、現在米国が冷戦構造の介入に回帰するのは実に邪険な一手だ。一見、日本を後押ししているように見えるが、その後必ず形成される外交調停の中で中国に秋波を送る自らの主導権が自ずと隠されている。釣魚島(尖閣諸島)に対する日本の主権の否定は、中国にとって目下の釣魚島(尖閣諸島)をめぐる駆引きにおける最大の戦略的利益だからだ。中国としては、釣魚島(尖閣諸島)に対する主権・コントロールをいつ実際に行使できるかは、交渉可能なことだ。一方、日本が得たものは砂糖にくるまれた苦い果実だ。日本は釣魚島に対して実際の施政権を有することを公に確認されたが、それと同時に、主権を有することは米国に明確に否定された。米国は日中両国を同時に左右できる「釣魚島(尖閣諸島)の碁石」を巧妙に盗み取った。このため釣魚島(尖閣諸島)紛争はその主権をめぐる日中間の紛争ではもはやなくなり、日米中さらにはアジア太平洋地域全体と世界システムにおける大きな碁盤の争いに変容したのだ。

では、米国は釣魚島(尖閣諸島)に乗じて一体何をしようとしているのか?第1に、国家破産の崖っぷちにどんどん近づく日本経済を強く警戒しつつ保護することだ。さもなくば「アジア太平洋回帰」戦略全体が雲散霧消してしまう。第2に、普通の国へと変わる過程において「アジア太平洋のイスラエル」へと脱皮することを日本に無理強いすることだ。こうしてのみ、日中韓の間で形成されうる敵対勢力「貿易黒字国同盟」を効果的に牽制し、さらに世界の覇者としての米ドルの独占的地位を真に脅かす潜在的メカニズムを除去することができる。

中東石油政治の後、米国の国際政治の核心は米ドルの独占的地位の確保にあり、いかなる形の「黒字同盟」も抑制することが、世界戦略の第1の支点となっているからだ。第3に、深いレベルの国内危機を効果的に遅らせることのできる局地戦争をアジア太平洋で誘発することも、米国の世界戦略における重要な選択肢でないとは限らない。新たなアジア太平洋構造はすでに釣魚島(尖閣諸島)の対局に伴いゆっくりと幕を開けた。これは米中間の駆引きの既定の利益構造を書き換える運命にある。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山

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