話題作公開が集中する12月、加熱みせる中国の映画市場

人民網日本語版    2018年12月14日(金) 16時0分

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11月はハリウッド大作「ヴェノム」はその興行収入が18億元に達し、圧倒的な人気を見せつけた。低コスト国産映画の「クールフィッシュ(原題・無名之輩)」も、興行収入5億元という奇跡ともいえる記録を打ち立て、8.2という高評価でネット上でも高く評価されている。

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11月はハリウッド大作「ヴェノム」はその興行収入が18億元(1元は約16.47円)に達し、圧倒的な人気を見せつけた。低コスト国産映画の「クールフィッシュ(原題・無名之輩)」も、興行収入5億元という奇跡ともいえる記録を打ち立て、8.2という高評価でネット上でも高く評価されている。広州日報が伝えた。

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続く12月も、この映画ブームは続くとみられている。海外の作品ですでに公開が決定しているのは、「アクアマン」とアニメ「スパイダーマン:スパイダーバース」のスーパーヒーロー映画2作品。先ごろ北米で驚異的な興行収入を記録したスリラー映画「search/サーチ」と家族アニメ「グリンチ」も今月公開される。国産映画では、香港地区の劉偉強監督が初めて手掛けた武侠ファンタジー・コメディ「武林怪獣」、肖央(シャオ・ヤン)が監督・主演する「天気預爆」、3D長距離ズームレンズで1時間にわたり撮影された「神」作品と言われている「地球最後の夜」などの前評判も上々だ。業界関係者は、12月の興行収入は40億元以上に達するとみており、そこから2018年の映画興行収入総額を概算すると600億元を突破する見通しとなっている。

「アクアマン」

12月7日に公開された「アクアマン」は、今月の公開作品の中でも最も注目度が高い作品のひとつだ。かつて「ワイルド・スピード SKY MISSION」を制作した鬼才と呼ばれるジェームス・ワン監督が手掛けた作品で、海外のSNSでは、「アクアマン」はほぼ100点満点と評価されている。ジェームス・ワン監督は、作品の中で、勢いがあり、華麗で壮観な海底シーンを創り出し、海底で展開されるスリリングな逃走劇や激しい戦闘シーンは、観客をハラハラドキドキさせる。登場シーンはわずか一瞬ながら衝撃度満点のタコも要チェックだ。海外メディアは、「『アクアマン』は、『ダークナイト』以来、最も優れたDCコミックスによるリメイク作品」や「まるで海底版『アバター』だ」と評価している。

ハリウッドのスリラー映画「search/サーチ」は、サンダンス・フィルム・フェスティバルで初公開され、2つの大賞を受賞、今月14日に中国で公開される。16歳の少女が突然「失踪」し、父親が娘のSNSサイトのパスワードを解読するところから、ストーリーが展開する。この作品の最もユニークな点は、ストーリー全体が、主役である男性が所有するPCのデスクトップ上で展開する点で、監督は、個々のウェブサイトをスクリーン上に映しだすことで、観客は父親の動かすカーソルとともに、SNSサイト、ビデオ通話、ブラウザ、検索エンジン、翻訳ソフトなどさまざまなページを行ったり来たりすることになる。そして父親と共に娘の失踪問題を解決するための糸を辿り、事件の真相を突き止めていくことになり、観客は常にドキドキした状態でストーリーを追っていくことになる。「search/サーチ」の撮影期間も、その独特な撮影手法のため、普通の映画とは全く異なっていた。映画の撮影は、わずか13日間でほぼ終わったが、後半の制作期間には2年あまりを要したという。そのためネットユーザーから、「編集者泣かせの映画」というツッコミのコメントが寄せられている。

「グリンチ」

12月に公開される海外映画ではアニメ作品が市場を競い合うというのも、大きな特徴となっている。ユニバーサル映画によるイルミネーション・エンターテインメント第8作長編アニメ「グリンチ」が14日に公開される。この映画は、有名な絵本のリメイク作品で、クランベット山の洞窟に一人で住むグリンチが、クリスマスが大嫌いなことから、さまざまな悪巧みを凝らし、クリスマスを滅茶苦茶にしようと企てるストーリー。

このほか、14日に公開される映画に、日本の宮崎駿監督による人気アニメ「となりのトトロ」のデジタル・リマスター版がある。30年の年月を経て、「となりのトトロ」が、初めて、日本語版と中国語吹き替え版で、中国の映画館で公開され、「大型スクリーンでこのアニメを鑑賞したい」いう数多くの中国人観客の願いが実現することとなった。

「天気預爆」

国産の商業映画では、引き続きコメディが主流となっている。肖央が監督・主演する「天気預爆」は今月21日に公開予定。同作品は、人間の世界にやってきた寿星(王小利)が、「自分は仙人」であると公言したため、周囲から「精神病患者」と見なされ、不本意ながら追っ手から逃れつつ世界を救うというストーリー。奇妙極まる状況設定で従来のコメディーとは一味違うこの作品では、仙人と一般人との掛け合いや仙人と現代都市とのコラボが独特の面白さを生み出している。(編集KM)

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