西洋の都市や観光地を模した街づくりが流行の中国、そのパクリ行為は自己顕示欲の裏返し―米誌

Record China    2012年12月3日(月) 19時25分

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11月30日、中国には西側諸国の有名な観光地や都市をコピーした建築物が多くあるが、これは「自分たちにも同じ物が作れる」という顕示欲の表れだと米誌が指摘した。写真は広東省恵州市に作られたオーストリアの世界遺産の町・ハルシュタットそっくりの町。

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2012年11月30日、米外交専門誌フォーリン・ポリシー(電子版)は「中国の傲慢な盗作行為」と題した記事を掲載した。1日付で環球時報が伝えた。

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中国では欧州旅行に出かけなくても欧州の有名な観光地をめぐることができる。この夏、広東省恵州市にオーストリアの世界遺産の町・ハルシュタットそっくりの町がオープン。本物のハルシュタット市の市長が式典に招待された。こうした現象は中国では決して珍しいことではない。西洋の名所旧跡や宮殿、町並みなどをそっくりコピーすることが一種の流行のようになっているからだ。では、その原因は何か?

「これは中国のパクリ症候群の一部だ」と指摘する声がある。しかし知的財産権の尊重の欠如だけでは、中国人がホワイトハウスや欧州のお城、村をまるごとコピーすることの十分な説明にはならない。「中国人は西洋の文化にあこがれているから」という声もあるが、経済成長著しい中国が西洋のライフスタイルや建築様式を取り入れることは自然なことであり、病的なことではない。

こうした西洋のパクリともいえる行為は過去にも存在した。それはただ単に愚かな行為ではなく、世界における中国の卓越した地位を強調するという目的があった。たとえば清の乾隆帝はフランスとイタリアの宣教師に命じて、欧州風の宮殿と庭園の集まりである西洋楼を造らせ、中国の富と広範な影響力、天下の中央たる中華思想を広めようとした。この西洋楼の存在が、今の中国で流行しているコピー行為の文化背景を説明してくれる。遠く離れた国のシンボル的建築物を所有することで、当時の中国は西洋の列強と肩を並べることができただけでなく、西洋が到達したレベルを中国がすでに超えていることを暗に示した。現代の中国で再び同様のコピー行為が隆盛を極めているのは、意識的であれ、無意識であれ、中国人が先人の用いた方法で世界における自分たちの圧倒的優位を占めそうとしているからに他ならない。(翻訳・編集/本郷)

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