中国の自動車メーカー、「海外進出を加速」と国営メディア、チリでは日韓抜き市場占有率トップに

Record China    2019年1月4日(金) 5時20分

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中国の自動車メーカーが「海外進出を加速」と国営メディアが報じている。南米チリでは中国車の市場占有率が日本と韓国を抜いて首位に立ったという。写真は中国の自動車販売会。

中国の自動車メーカーが海外進出を加速し、研究開発センターの設立、生産拠点の立ち上げ、販売拠点の開拓などを通じてグローバルな競争力の増強を図っている、と国営メディアが報じている。南米チリでは中国車の市場占有率が日本と韓国を抜いて首位に立ったという。

国営新華社通信によると、中国自動車大手の中国第一汽車集団は中国が主導するシルクロード経済圏構想「一帯一路」を主な突破口に海外進出している。上半期は東南アジア、アフリカの複数の国・地域でのプロモーションと事業展開を強めた。同社の海外事業は東南アジア、アフリカ、中東、ラテンアメリカなどの五大地域に広がり、48カ国をカバーしている。

吉利汽車、長城汽車、奇瑞汽車、安徽江淮汽車(JAC)、北京汽車など中国の自動車メーカーも世界市場への展開を進めている。M&A(合併・買収)、工場設立、新製品の導入などを通じ、「一帯一路」沿線諸国・地域の市場を重点的に切り開き、一部の国と地域では中国車の市場占有率がますます高まっている。

チリ自動車業者協会(ANAC)の最新報告書によると、今年上半期、中国製自動車の販売台数は3万台強。市場占有率は15.6%で初めて韓国と日本を抜き、首位に躍進した。うち奇瑞と江淮の販売台数は3500台を突破した。

中国のスポーツ用多目的車(SUV)最大手の一つである長城汽車はここ数年、海外市場開拓に力を入れてきた。海外販売はすでに成果を上げ始め、ロシアオーストラリア、南アフリカに設立した販売支社も安定な運営を保つ。現地化に傾注し、ロシアのトゥーラ州には総額5 億ドル(約560億円)を投じて年産15万台の完成車工場の建設に着手した。2019年2月に完成、稼動開始する予定だ。

北京汽車集団の南アフリカ工場は今年7月、第一号車がラインオフした。2016年8月に着工した同工場は、北京汽車傘下の乗用車や四輪駆動車や、現地市場に適したその他の自動車を生産する。中国企業が南アフリカとアフリカで投資額が最も大きな自動車工場となる。

中国自動車メーカーによる「一帯一路」への進出に伴い、輸出台数も急増している。中国汽車工業協会のデータによると、1~11月の自動車輸出台数は前年同期比20.6%増の96万1000台に上った。車種別では乗用車は24.3%増の70万1000台、商用車は11.8%増の26万台だった。

新華社はアナリストの「一帯一路は中国の自動車メーカーと製品の海外進出に良好な環境を与えている」と見方を紹介。その一方で、「現在必要なのはブランド運営が多元的で過度に分散しているなどの問題を解決し、新エネルギー車(NEV)やインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の海外輸出を促進し、世界一流の自動車メーカーになるという目標を実現することだ」と指摘している。(編集/日向)

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